西又葵

西又葵（にしまた あおい）

日本の著名な女性原画家、イラストレーターであり、作詞家、実業家、そして同人作家としても多彩な才能を発揮している西又葵。1977年6月4日、東京都中野区に生まれ、現在は港区に在住。血液型はA型。代々木アニメーション学院を卒業後、株式会社オメガビジョン（Navel）に所属。
声優の三宅淳一と結婚している。

経歴

幼少の頃から漫画家を志し、中学2年生で初めて同人誌イベントに参加。以後、同人作家としての活動を開始する。同時期には、霧嶋優（きりしま ゆう）という名義でコスプレイヤーとしても活動していた。

同人活動と並行して、漫画雑誌やアンソロジーに短編作品を発表。1998年には、商業誌や同人誌に掲載された作品を集めた成年コミック『West Again』を茜新社より出版した。

PlayStation用ゲームソフトの原画に参加するも、クオリティ不足を指摘され降板。しかし、キャラクターデザインや制服デザイン、販促絵は西又が担当したものが使用された。その後もゲーム原画の依頼があったものの、企画変更により参加には至らなかった。

2000年、有限会社バジルの立ち上げに社員として参加。同年、ゲームブランドBasiLの処女作『Bless 〜close your eyes, open your mind.〜』で、アダルトゲームの原画家としてデビューを飾った。

BasiLの3作目『それは舞い散る桜のように』のヒットにより、その名が広く知られるようになる。その後、BasiLの社長との対立から、サウンド担当のアッチョリケをはじめとする制作スタッフの大半と共にBasiLを退社。鈴平ひろらを加え、有限会社オメガビジョンを設立し、ゲームブランドNavelを立ち上げた。

2004年には、Navelの処女作『SHUFFLE!』を発表。年間売上ランキングで第3位を記録し、アニメ化などのメディアミックス展開も行われ、大ヒットとなった。

2006年発売の『Really? Really!』以降の作品では、原画やキャラクターデザインに加え、主題歌の作詞も手掛けている。

2008年9月には、米袋のイラストを手掛けた秋田県羽後町のJAうご産あきたこまちが、大きな話題を呼んだ。この件でマスコミにも取り上げられ、テレビニュース等にも出演し、一般層にも広くその名が知られるようになった。以降、ゲーム関連の仕事以外にも、多方面でイラスト制作を手掛けている。

2009年4月、ジョージ・ルーカスの依頼により、スター・ウォーズの記念画集に参加する全世界100人のイラストレーターの一人に選出された。

人物像

自画像として、砂酢流（さする）という名のサルをモチーフにしたイラストをよく用いる。また、猫好きとしても知られており、自身のブログには飼い猫の写真や話題が頻繁に登場する。

過去には、『大竹まことのただいま!PCランド』に『らんま1/2|らんま1_2』グッズ自慢で出演したり、霧嶋優名義で『週刊ヤングマガジン』の水着グラビアに登場したこともある。

2016年4月23日、声優の三宅淳一との結婚を発表。同年5月5日には、東京ディズニーランドのシンデレラ城で挙式を行った。また、6月24日には、ウェディングフォト＆エッセイ本『西又葵が男性声優と結婚を決めた理由』を刊行した。

交友関係

鈴平ひろとは中学時代の同級生であり、デビュー前から共同で同人誌を制作していた。みつみ美里ともデビュー前から親交があり、『West Again』にはみつみのイラストが収録されている。

2000年前後には樋上いたると、2004年頃にはあきらと合同で同人誌を作成したことがある。

同人活動

『JOKER TYPE』（ジョーカータイプ）という同人サークルを主宰。以前は鈴平ひろのサークル『HEART WORK』と合同企画を行っていた。コミックマーケットなどのイベントにも参加している。

東日本大震災の被災者を支援するために制作された同人誌『pray for Japan』にもイラストを寄稿した。

秋田県羽後町との関わり

秋田県雄勝郡羽後町では、JAうごの米袋をはじめとする農産物販促のイラストを多数手掛けている。2008年には、「かがり美少女イラストコンテスト」にゲスト出演したことがきっかけで、町の風土に感銘を受け、仕事を引き受けることになった。

JAうご産あきたこまちのパッケージに使用されている「こまち娘」を描いた看板がJAうご本所に設置されたり、NavelとJAうごが共同でイベントを開催するなど、地域振興にも貢献している。

多岐にわたる才能を発揮し、多くのファンを魅了し続ける西又葵。今後の活躍にも目が離せない。

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