西川登

西川登

西川登（にしかわ のぼる、1952年 - ）は、日本の会計学者・歴史学者であり、神奈川大学の名誉教授です。江戸時代の商家における会計帳簿の研究を専門とし、その分野における第一人者として広く認知されています。

人物と経歴

西川氏は千葉県市川市の出身で、1971年に千葉県立千葉高等学校を卒業後、1975年に京都大学経済学部経営学科を卒業しました。その後、一橋大学大学院商学研究科に進学し、経営学および会計学を専攻。1977年に修士課程を修了し、1982年に博士課程を単位取得満期退学しました。大学院では、米川伸一教授の指導を受けました。

佐賀大学経済学部講師、助教授を経て、1990年からは神奈川大学経済学部の教授を務めました。1993年には、「江戸時代の三井家における会計組織の研究」という論文で、京都大学から博士（経済学）の学位を授与されています。2019年に神奈川大学名誉教授となりました。

大学院博士課程に在籍していた頃から、西川氏は三井家を中心とした江戸時代の商家の会計帳簿を研究テーマとしてきました。その研究は高く評価され、1993年には『三井家勘定管見』で日本会計研究学会賞太田賞を受賞。さらに、1994年には同書で日本会計史学会賞も受賞しています。

主な著作

西川氏は、会計学や会計史に関する多くの著書を執筆しています。以下に代表的な著作を挙げます。

『プログラム学習による基礎簿記会計』白桃書房 1991年
『三井家勘定管見』白桃書房 1993年
『わが国上場企業の会計行動』（編書, ABRAゼミ著）白桃書房 1996年、増補版2001年
『New Concept 商業簿記3級』（平松一夫編著, 共著）税務経理協会 1998年
『江戸時代における三井家大元方の経営分析および財務内容と会計政策との関連性探究』神奈川大学 2001年
『三井家勘定管見 資料篇』白桃書房 2004年
『通説で学ぶ財務諸表論』（田中弘, 岡村勝義, 奥山茂, 戸田龍介と共著）税務経理協会 2009年

また、翻訳書として、以下のものがあります。

Dieter Ordelheide, KPMG『連結財務諸表ハンドブック』（共訳）税務経理協会 2004年


西川氏の研究は、日本の会計史研究において重要な貢献をしており、その業績は高く評価されています。

外部リンク

西川登 - researchmap
西川登 - J-GLOBAL
* KAKEN 西川登

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