西武船橋店

西武船橋店の歴史とその後の展開

西武船橋店（せいぶふなばしてん）は千葉県船橋市本町にかつて存在した百貨店で、そごう・西武が運営していました。この店舗は、1967年9月22日にオープンし、当初から地域の消費者に愛される存在として多くの人々に親しまれました。

店舗の成り立ちと特徴

当店はユアサ・フナショク株式会社が所有する土地と建物の一部を西武百貨店が借りて運営していました。西武百貨店の多店舗化戦略の一環として開店したこの店舗は、船橋駅の南口に位置し、対照的に東武百貨店は北口に存在しました。開店当初の周囲には高層ビルは存在せず、「海の見える百貨店」というキャッチコピーで親しまれ、特に美しい景観が特徴とされていました。

店舗は、本館とロフト館の2つの館から構成され、地域内では東武百貨店に次ぐ規模を誇っていました。本館は京成船橋駅に直結する船橋フェイスビルと地下道で繋がっており、アクセスの良さも特徴的でした。1977年には増築が行われ、階数が10階に増え、さらなる利用者の必要に応えるように進化しました。

売上の頂点とその後の状況

1991年度には売上高551億円に達し、最盛期を迎えましたが、その後は競合に直面することになります。特に、東武百貨店やららぽーとTOKYO-BAY、イオンモール船橋などの新たな商業施設が周囲に登場したことが影響し、競争が激化しました。顕著な売上減少が続き、2010年からの8期連続赤字となり、2016年度には169億円にまで落ち込んでしまいました。この時、競合の東武百貨店は391億円と、西武船橋店の2倍以上の売上を記録していました。

閉店とその後の再開発

西武船橋店とロフトは2018年2月28日に営業を終了し、地域からその姿を消しました。閉店後、跡地については複数の再開発案が検討されましたが、当初の計画は撤回されました。その後、2020年にロフト館の土地と建物は大和ハウス工業が取得し、ロフト館は同年中に解体されました。その跡地には2棟のオフィスビルが建設される予定です。

さらに本館の敷地も2021年に大和ハウス工業が取得し、同年9月から2024年9月までの期間で解体工事が進められています。跡地は「船橋都市計画本町1丁目特定街区」として整備され、高さ200mのタワーマンションと商業施設が建設されます。この新たなタワーマンションは、アパホテル&リゾート 東京ベイ幕張を超える高さとなり、千葉県内では最も高いビルの座を得る予定です。

結論

西武船橋店は、地域社会において重要な役割を果たしてきた歴史的な百貨店でした。時代の流れと共に消費者のニーズが変わり、その結果として店舗は閉店せざるを得なくなりましたが、新たな再開発が進む中で、今後の船橋の街の姿がどのように変わっていくのかは注目に値します。

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