豊中市立図書館

豊中市立図書館：地域に根ざした読書環境

豊中市立図書館は、大阪府豊中市が運営する公立図書館の総称です。9つの図書館、2つの図書室、そして移動図書館「とよ1ぶっくる」から構成され、市民の読書環境を多角的に支えています。各施設は、単独の図書館として建てられているものもあれば、公民館やこども園などの複合施設の一部として存在するものもあり、それぞれが地域社会に密着した運営を行っています。

歴史と発展

豊中市立図書館の歴史は古く、太平洋戦争中の1945年3月、豊中市役所内に890冊の蔵書と20冊の雑誌で開館しました。戦後、独立した図書館として移転し、開架式を採用するなど、当時としては先進的な運営方法で注目を集めました。その後、複数の分館が開設され、コンピュータシステムの導入や施設のリニューアルなどを経て、現在に至ります。

各図書館の特徴

それぞれの図書館は、規模やサービス内容に違いがあり、地域住民のニーズに応じた特色を持っています。

岡町図書館: 1945年開館の豊中市で最も歴史のある図書館で、貴重な資料も所蔵。世界各国の子供向け書籍を揃えた「世界のこどもの本の部屋」も設置されています。
庄内図書館: 2023年に「庄内コラボセンター・ショコラ」に移転し、リニューアルオープンしました。
千里図書館: 公民館や老人福祉センターと複合施設を形成し、地域住民の交流拠点としての役割も担っています。
野畑図書館: 豊中市の書庫機能も担い、多くの蔵書を保有しています。コンピュータシステムを最初に導入した図書館でもあります。
東豊中図書館: ゆたかこども園との複合施設で、親子連れにも利用しやすい環境です。
服部図書館: 服部介護予防センターとの複合施設であり、高齢者にも配慮したサービスを提供しています。
高川図書館: スポーツルームや老人憩の家など、多様な施設と複合施設を形成し、地域住民の多様なニーズに対応しています。
螢池図書館: 阪急蛍池駅前に位置し、アクセス抜群です。市内最新の図書館として、近代的な設備を備えています。
* 利倉西センタ−図書室: 毎週水曜・日曜日に開室しています。

さらに、「動く図書館 とよ1ぶっくる」が市内を巡回し、図書館へのアクセスが困難な地域にもサービスを提供しています。

利用案内とサービス

豊中市在住・通勤・通学の人を対象に図書の貸出サービスを提供しています。インターネットサービスも充実しており、オンラインでの予約や貸出状況の確認などが可能です。各図書館には、赤ちゃん連れのためのオムツ替えや授乳スペースも完備されています。

広域利用

2017年7月からは、近隣自治体（北摂地区7市3町）との広域利用制度が導入され、他自治体の図書館の蔵書も利用できるようになりました。これは、地域全体での読書環境の向上を目指した取り組みです。

まとめ

豊中市立図書館は、歴史と伝統、そして現代的なサービスを融合させた、地域に密着した図書館システムです。多様な図書館施設とサービスを通じて、豊中市民の知的好奇心と文化活動を支え続けています。今後も、地域社会のニーズに対応しながら、進化を続けていくことが期待されます。

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