豊橋朝鮮初級学校

豊橋朝鮮初級学校の歴史と概要

豊橋朝鮮初級学校（とよはしちょうせんしょきゅうがっこう）は、愛知県豊橋市に位置していた朝鮮学校で、在日朝鮮人の子弟に日本の教育を提供することを目的としていました。この学校は学校法人愛知朝鮮学園によって運営され、多くの在日朝鮮人の学生が通学していたことで知られています。

学校の設立と沿革

豊橋朝鮮初級学校のルーツは、1945年から1946年にかけて設立されたさまざまな国語講習所に遡ります。この時期、大崎、花田、向山、小坂井など豊橋市内の複数の場所に講習所が設けられ、朝鮮語教育が行われました。1946年2月16日、大崎町に「大崎朝鮮人小学校」が開校され、後の愛知朝鮮第11初級学校となります。

同年には、岡崎市や宝飯郡にもそれぞれ朝鮮人小学校が設立され、その土地に住む在日朝鮮人の子どもたちへの教育が進められました。しかし、1949年には朝鮮人学校閉鎖令の発令により、多くの生徒が日本の小・中学校に編入されることになりました。

1951年には岡崎市の公立学校に特設学級が設置され、在日朝鮮人の児童にも教育の機会が提供されました。1957年には、朝鮮民主主義人民共和国から教育援助費と奨学金が支給され、学校の活動が支援されることとなります。1959年には、愛知朝鮮第11初級学校に中級部が設置され、校名も「豊橋朝鮮初中級学校」に改称されました。

1967年には愛知朝鮮学園の法人認可を取得し、さらに1970年には附属幼稚園が設置されるなど、教育機関としての発展が続きました。1980年には鉄筋5階建ての現校舎が完成し、より多くの学生が質の高い教育を受けられる環境が整いました。1998年には現在の校名である「豊橋朝鮮初級学校」に改称され、その活動を続けてきました。

学校の学科と生徒数

豊橋朝鮮初級学校は、初級部と幼稚班を中心に教育を行っていました。時期は不明ですが、中級部も存在していたとされています。

2006年の時点では、学校には約40人の生徒が在籍していました。また、2016年の状況では初級部に6人、幼稚班に4人の生徒が在籍していたことが確認されています。これは、学校の学生数が年々減少していることを示しており、学校の運営にも影響を及ぼしていました。

閉校と今後の展望

豊橋朝鮮初級学校は、2024年に閉校することが発表されています。これは、少子化や生徒数の減少に起因するものであり、在日朝鮮人学校としての役割を果たしてきた一つの歴史が幕を閉じることになります。閉校の際には、これまで学校で学んできた多くの生徒たちの思い出や経験が共有されることでしょう。豊橋朝鮮初級学校の存在は、地域の文化や教育に大きく寄与してきましたが、今後は新たな形での教育機関が誕生することが期待されています。

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