輪島朝市

輪島朝市

輪島朝市は、石川県輪島市で開かれる歴史ある朝市で、日本三大朝市のひとつに数えられています。勝浦朝市（千葉県勝浦市）、宮川朝市（岐阜県高山市）と並び、その賑わいは全国的に知られています。

歴史

輪島朝市の起源は平安時代に遡るとされ、神社の祭礼日に人々が生産物を持ち寄り、物々交換を行ったのが始まりと伝えられています。室町時代には、毎月4と9の付く日に定期的に開催されるようになり、明治時代に入ると毎日開催されるようになりました。現在では、観光客にとっても人気のスポットとなっています。

1961年（昭和36年）には、松本清張の小説を原作とした映画『ゼロの焦点』のロケ地となり、映画のヒットとともに多くの観光客が訪れるようになりました。これを機に、朝市は地元住民だけでなく観光客にも親しまれるようになり、観光名所としての地位を確立していきました。1980年（昭和55年）には、年間約270万人の訪問者数を記録しましたが、その後観光客数は減少しました。

2015年（平成27年）には、NHKの連続テレビ小説『まれ』の舞台となったことで再び脚光を浴び、海外からの観光客も増加し、年間50万から80万人ほどの観光客が訪れるようになりました。しかし、2020年（令和2年）に新型コロナウイルス感染症が拡大すると、観光バスのツアー客が激減し、訪問者数は大幅に減少しました。

能登半島地震による被害

新型コロナウイルス感染症の影響が落ち着き始めた矢先の2024年（令和6年）1月1日、能登半島地震が発生し、輪島朝市も甚大な被害を受けました。「朝市通り」南側の店舗周辺から出火し、地震による断水や道路の寸断などの悪条件が重なり、消火活動は難航しました。その結果、約5万800平方メートル、約300棟が焼損するという甚大な被害を受けました。現在も復興に向けた活動が続けられています。

現在の状況

震災後、輪島朝市は「出張輪島朝市」として全国各地で催事を行っています。各催事の出店者は「出張輪島朝市」公式サイトで確認できます。

輪島朝市通り

「朝市通り」と呼ばれる商店街には、かつては毎朝8時から多くの露店が立ち並び、新鮮な海産物や野菜、輪島塗などの民芸品が販売されていました。現在、輪島朝市通りの復興が待たれます。

外部リンク

輪島朝市組合
輪島朝市商店街情報サイト - 輪島市本町商店街振興組合

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