逃げろや逃げろ

『逃げろや逃げろ』(Tom-ic Energy)：トムとジェリーのドタバタ劇

チャック・ジョーンズ監督による1965年制作のトムとジェリー作品『逃げろや逃げろ』（原題：Tom-ic Energy）は、マンションを舞台に繰り広げられる、予測不能で笑いに満ちた追いかけっこを描いています。

物語の舞台: 物語は、トムとジェリーが住むマンションから始まります。いつものようにジェリーを追いかけるトムですが、その追いかけっこはマンションの屋上、地上、そして街の大通りへと舞台を広げていきます。

トムの災難: トムは、街中を逃げ回る過程で様々な災難に見舞われます。車に轢かれそうになったり、マンホールに落ちたり、マンホールの蓋で足を負傷したりと、次から次へとトラブルに見舞われます。まさに災難続きです。さらに、ジェリーに騙され、マンションの屋上に飛ばされてしまうというハプニングも発生します。

赤い虎猫との出会い: 屋上に飛ばされたトムは、偶然にも婦人服を着てしまいます。すると、そこに現れた好色な赤い虎猫に口説かれるという、予想だにしない展開に。トムは必死に虎猫を振り切り、再びジェリーとの追いかけっこを再開します。

ブルドッグとの遭遇: 再びマンション中を駆け巡るトムとジェリーですが、今度は路上を歩いていたブルドッグと正面衝突してしまいます。激怒したブルドッグはトムを襲いかかります。ピンチに陥ったトムを救うべく、ジェリーはブルドッグを撃退します。ジェリーがマンホールの蓋を使ってブルドッグを攻撃したという、意外な方法もこの作品の見どころです。

追いかけっこ再開: ブルドッグを退けた後、トムとジェリーは、まるで息を合わせたかのように、握手を交わし、再び追いかけっこを再開します。このシーンは、二人の不思議な関係性を感じさせます。

登場キャラクター:

トム: ジェリーを追いかける猫。様々な災難に巻き込まれながらも、最後までジェリーを追いかけ続ける姿は、彼の執念深さを物語っています。
ジェリー: トムから逃げ回るネズミ。トムを助ける場面もあり、時にトムをからかうような一面も見せます。
ブルドッグ: トムと衝突し、激怒してトムを襲いかかりますが、ジェリーによって撃退されます。
赤い虎猫: 婦人服を着たトムに言い寄る好色な猫。トムの意外な姿に目を奪われたようです。
その他の猫とネズミ: トムとジェリーが信号待ち中に見かける、トムに似た風貌の赤や黄色の猫とネズミたち。

日本での放映: 本作品は、1980年頃、日本テレビ系の「木曜スペシャル・おかしなおかしな　トムとジェリー　大行進」で放映され、その後も再放送されています。DVDにも収録されているため、現在でも楽しむことができます。

スタッフ:

製作・監督：チャック・ジョーンズ
作画：ケン・ハリス、トム・レイ、ディック・トンプソン、ベン・ワーシャム、ドン・トウスリー
脚本：チャック・ジョーンズ、マイケル・マルティーズ
背景：フィリップ・デガード
音楽：ユージン・ポッダニー

『逃げろや逃げろ』は、予測できない展開とコミカルな演出、そしてトムとジェリーの絶妙な掛け合いが魅力の作品です。チャック・ジョーンズ監督ならではの、独特のユーモアセンスが光る、まさに傑作と言えるでしょう。

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