逆引き

逆引きとは

「逆引き」とは、辞典やデータベースなどで、通常とは反対の方向から情報を探す行為を指します。この言葉は、主に以下の二つの意味で使われます。

1. 見出し語を後方から検索する方式
これは、単語の語尾が同じものを探すために、後ろから前へと単語を読む方法です。この方式で構成された辞典を「逆引き辞典」と呼びます。
例：『逆引き広辞苑』（岩波書店）、『英語逆引辞典』（郡司利男編著、開文社）
2. 意味や事柄から見出し語を引く方法
こちらは、特定の意味や事柄から、それに対応する見出し語を探す方法です。DNSにおける逆引きや、操作方法を調べるリファレンスなどがこれに該当します。

逆引き辞典

逆引き辞典は、通常の辞典とは異なり、単語を後ろから前へと並べて掲載した辞典です。これにより、同じ語尾を持つ単語を効率的に探すことができます。例えば、特定の韻を踏む言葉を探したり、言葉遊びのヒントを得たりする際に役立ちます。

DNSにおける逆引き

DNS (Domain Name System) における逆引き（reverse lookup）は、IPアドレスからドメイン名を調べる行為を指します。これは、ドメイン名からIPアドレスを調べる正引きとは逆の操作です。

IPv4での逆引き

IPv4アドレスの場合、`in-addr.arpa` ドメインを利用して逆引きを行います。IPアドレスは8ビットごとにドットで区切られていますが、これを逆順に並べ、末尾に `.in-addr.arpa` を付加します。

例：IPアドレス `130.94.122.197` の場合、`197.122.94.130.in-addr.arpa` となります。

このアドレスに対してDNSに問い合わせると、対応するドメイン名が返されます。

逆引きの注意点

信頼性: 逆引きで得られるドメイン名は、あくまで自己申告であり、必ずしも正確とは限りません。そのため、信頼性を確保するためには、得られたドメイン名に対して正引きを行い、元のIPアドレスと一致するかを確認する必要があります。
不一致: 正引きで得たIPアドレスを逆引きしても、元のドメイン名と必ずしも一致するとは限りません。
ISPの設定: 一部のISP（インターネットサービスプロバイダ）では、クライアントホストのIPアドレスに対して、アクセスポイント名を含むドメイン名を逆引きで返す場合があります。

リファレンスにおける逆引き

リファレンスにおける逆引きとは、ある結果から、その結果に至る原因や操作方法を探す行為です。例えば、辞書で「A」を引いて「B」が得られた場合、「B」から「A」を参照するのが逆引きです。

操作方法の逆引き

特に、操作方法を調べる際に、「○○するためにはどうすれば良いか？」という形式で情報を探す行為は「逆引きリファレンス」と呼ばれることがあります。通常のリファレンスがコマンドや操作方法を説明するのに対し、逆引きは「目的」から「手段」を探すという違いがあります。

まとめ

「逆引き」は、情報検索における柔軟なアプローチを提供します。逆引き辞典は、語尾が同じ単語を探すのに便利で、DNSの逆引きは、IPアドレスからドメイン名を特定する上で不可欠です。また、リファレンスにおける逆引きは、目的から操作方法を探す際に役立ちます。これらの概念を理解することで、より効率的に情報を活用することができるでしょう。

関連項目

IPひろば

外部リンク

MxToolbox (英語)
* ドメイン/IPアドレス サーチ 【whois情報検索】 (日本語)

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