重神機パンドーラ

重神機パンドーラ

『重神機パンドーラ』は、2018年4月から9月にかけて放送されたテレビアニメです。原作は河森正治で、制作は株式会社サテライトが行いました。この作品は近未来の世界を背景に、人類が特異進化した生物B.R.A.I（ブライ）に立ち向かう戦闘チーム「パンドーラ」の戦いを描いています。

制作背景

本作の制作は、河森正治と中国のプロデューサー孫晗とのコラボレーションから始まりました。孫晗が所属している福建省のXiamen Skyloong Mediaとサテライトが連携して制作を行いました。主要スタッフは、過去に河森の作品に参加していたメンバーが多く、監督の佐藤英一やシリーズ構成の根元歳三などが名を連ねています。

作風と演出

作品の根底には、「現代において、技術革新が急速に進む中で人類が何をするのか」という問いがあります。河森は、ヒューマンアクションの追求を通じて、時代に追い立てられる感覚を描こうとしており、「パンドーラの箱」のタイトルには、現代においての希望の在り処を見出そうという彼の思想が表れています。また、作品には中国の影響や、取材を通じて変化する都市の様子が反映されています。

ストーリーの概要

物語は2031年、中国の翔龍での量子リアクターの爆発によって、世界の多くの土地が変わり果て、特異進化した生物B.R.A.Iが現れるところから始まります。この事件後、滅亡の危機に直面した人類は「絶対防衛都市」と呼ばれる要塞都市に避難し、そこからの脱出を余儀無くされます。7年後、主人公レオン・ラウは交通事故で追放された科学者であり、特異進化した生物から家族を守るために、パンドーラに加入し、仲間たちと共に戦います。

主なキャラクター

レオン・ラウ

本作の主人公で、若いながら量子リアクターの研究者として知られる。クライシスの生き残りであり、家族となったクロエと共にB.R.A.Iとの戦いに参加する。

クロエ・ラウ

レオンの妹として、彼と家族契約を結び、彼を心から支える少女。明るくしっかり者で、レオンの行動を叱咤することもあります。

クイニー・ヨウ

バウンティハンターとして活躍する女性で、翔龍クライシス後の復讐を誓い、レオンの仲間に加わる。

ダグ・ホーバット

元暗殺者のスナイパーで、B.R.A.Iとの戦闘で仲間と共に人類を守ろうと奮闘する。

技術と武器

作品に登場する多目的可変ビークル「MOEV」は、B.R.A.Iに対抗するために開発され、搭乗者の能力によって様々な形態へ変形可能です。レオン専用のP1は格闘用に特化しており、クイニーが使うP3は空の高機動戦闘を得意とします。

プロモーションと関連メディア

本作はAnime Expoなどのイベントで発表され、世界的にリリースされることが告知されました。また、Blu-rayボックスのリリースや漫画、小説といった様々なメディア展開も行われ、作品の魅力を広めています。音楽やテーマソングもBUMP OF CHICKEN|BUMP_OF_CHICKENによって提供され、物語に深みを加える一助となっています。

重神機パンドーラは、近未来を舞台にしたSFアクションであり、人間と機械の融合、倫理的コンフリクト、友情や家族の絆を描く作品として多くのファンを魅了しました。

もう一度検索