金沢市立玉川図書館

金沢市立玉川図書館の概要

金沢市立玉川図書館は、石川県金沢市玉川町に位置する公共図書館で、1978年に完成しました。設計は谷口吉郎とその息子である谷口吉生が手掛けたもので、旧専売公社金沢工場の建物に現代建築の要素を巧みに融合させていると評価されています。この図書館は、金沢市の文化財としても重視されており、国に登録された有形文化財も併設しています。

建物と特徴

本館は、谷口・五井設計共同体によって設計され、谷口吉郎が総監修を担当しました。彼のデザインは、伝統的な美しさを保ちながらも現代的なセンスを取り入れたユニークなもので、玉川図書館の特長を形成しています。別館には近世史料館が設けられ、ここでは前田氏に関連する貴重な資料を保存しており、一般の人々も原本の閲覧や複写を行うことができます。このように、図書館は文化的な資源の宝庫となっており、視覚的にも訪れる人々を魅了します。

児童向け図書館の設立

2008年には、隣接地に金沢市立玉川こども図書館が開館しました。これは金沢市における第三の本館であり、石川県における児童向け図書館としても貴重な存在です。玉川こども図書館は、2022年4月にリニューアルオープンし、より多くの子供たちに本の楽しみを提供しています。この図書館では、絵本や児童書が豊富に揃っており、子供たちが楽しく学べる環境を提供しています。

建物の文化的価値と未来

2019年には、玉川図書館と近世史料館が現代建築の名作としてDOCOMOMO JAPANに選定されました。金沢市は公共建築物の価値を見直し、現代建築文化の遺産を保存することに力を注いでいます。玉川図書館も、その運動の一環として改修が計画されており、本来のデザインを復元する努力が続けられています。

改修プロジェクトでは、館内の資料室が1階に移され、従来は難しいとされていたバリアフリーの改善も進められる予定です。これにより、より多くの利用者が親しみやすい図書館になることが期待されています。

開館情報とアクセス

玉川図書館は、火曜日から金曜日は10時から19時まで、土日祝日には10時から17時まで開館しています。玉川こども図書館も同様の時間帯で開館し、地域の子どもたちに本を通じた学びの場を提供しています。城北分館は、さらに異なる開館時間を持ち、地域の利用者のニーズに応えています。

金沢市立玉川図書館やその分館へのアクセスは、金沢駅からのバスを利用することが一般的です。最寄りのバス停は「玉川図書館」または「こども図書館」で、駅からは少しの距離ですが、徒歩での移動が可能です。

締めくくり

金沢市立玉川図書館は、地域の文化遺産を守りながら、未来の世代に知識と学びの場を提供する大切な施設です。図書館が提供するさまざまなサービスや文化イベントは、地域の人々にとって貴重な資源となっています。

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