金野昭次

金野 昭次のプロフィールと業績

金野 昭次（こんの あきつぐ、1944年9月1日 - 2019年9月5日）は、日本のスキージャンプ界で著名な選手であり、1972年の札幌オリンピックでの銀メダル獲得で名を馳せました。北海道札幌市西区に生まれた彼は、スキージャンプに感銘を受け、幼い頃からこの競技に情熱を注いできました。特に母方の親族には、ジャンプ競技の初代バッケンレコード保持者である浜謙二がおり、彼の影響も大きかったと言われています。

競技の道のり

金野は小学3年生の時にスキージャンプを始め、その才能は早くから注目されました。北海高校を卒業後、日本大学に進学し、同大学のスキー部監督である八木祐四郎の指導を受けました。大学卒業後は北海道拓殖銀行に働きながらも、選手としての道を歩み続けました。

1968年のグルノーブルオリンピックではオリンピックデビューを果たしましたが、70m級で24位、90m級で20位という成績に終わりました。このチェレンジは、当時日本が招待した62名の選手たちが、メダル獲得には至らなかったこともあり、自らの成績に対しても苦い思い出となりました。

1972年札幌オリンピック

そして1972年の札幌オリンピックで金野は2度目の五輪出場を果たします。この大会では、70m級で素晴らしいジャンプを披露し、見事に銀メダルを獲得しました。この時、金メダルは笠谷幸生、銅メダルは青地清二が獲得し、日本人選手が表彰台を独占したことで、彼らは「日の丸飛行隊」と呼ばれました。特に金野は最初に飛び出し、その技術力と飛距離で日本の期待を一身に背負い、「日本の切り込み隊長」と称されました。

彼は162cm、53kgという小柄な体格ながらも、「カミソリサッツ」と称される鋭い踏切で観客を魅了しました。残念ながら90m級では12位に終わりましたが、彼のジャンプスタイルは多くの後進選手たちに影響を与えることとなりました。

現役引退後の生活

1976年のインスブルックオリンピックにおいても日本代表に選出されましたが、70m級・90m級両方の競技にはエントリーされませんでした。この後、金野はスキー競技から離れて銀行の営業マンとして新たな道を歩み始めました。

また、1998年の長野オリンピックでは、聖火リレーで札幌市のルートの初代ランナーを務めるなど、オリンピックに関わり続けました。同オリンピックの開会式にも参加し、数名のアスリートたちと共に五輪旗を掲げながら入場しました。

最期に

金野昭次は2019年9月5日に79歳で下咽頭がんにより札幌市の病院にてその生涯を閉じました。彼の功績や人柄は多くのスキー選手やファンに愛され続け、スキージャンプ界におけるひとつの象徴とも言える存在でした。金野の人生と競技に捧げた情熱は、今もなお私たちの胸に刻まれています。

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