鈴木弘子

鈴木 弘子

鈴木 弘子（すずき ひろこ）は、1944年2月10日生まれの日本の女優兼声優で、山形県出身です。彼女は賢プロダクションに所属し、さまざまな役割で長いキャリアを誇ります。鈴木は一児の母で、長女はアートディレクター兼グラフィックデザイナーの石井はるかです。

略歴

鈴木の芸能キャリアは1952年に始まりました。小学2年生のときにNHK東京放送児童劇団に1期生として入団し、ラジオドラマ『家なき子』でデビューしました。その後、中学3年生まで同劇団で活動し、主にNHKを通じて演技の基礎を築きます。

高校生の頃からフランスの文学や映画に興味を持ち、高等教育では青山学院大学へ進学しフランス語を専攻しました。しかし、在学中に出会ったNHKプロデューサーの勧めで1966年にフランス映画『河は呼んでいる』の吹き替えに参加したことが転機となり、以降は声の仕事へと進むことになったのです。

鈴木はキャリア初期にテレビドラマでのヒロイン役やバラエティ番組の司会、ラジオDJとしても活躍しましたが、声の演技にどんどん魅了され、1968年から2003年頃までは東京俳優生活協同組合に所属し、声優として名を馳せることになります。

受賞歴と人物

2011年には第5回声優アワード功労賞を受賞し、その後も声優養成所で後進の育成にも尽力しています。鈴木の声種はメゾソプラノで、地方の方言である山形弁を話すことでも知られています。

鈴木は1970年代から1980年代にかけて、外国女優の吹き替えを多く担当し、その分野では特に功績が大きいとされています。ジャクリーン・ビセットの作品における吹き替えも多数手掛け、印象的な演技を残しています。

私生活と復帰

私生活においては「恋多き女」との噂も持たれており、フランスに渡って結婚した相手を追いかけ、レギュラー出演作をいくつか放り出したこともありました。しかし、帰国後は「二度とこの業界には戻れない」と思った矢先、あるディレクターの声掛けで復帰を果たしました。鈴木はこの経験を「自分と彼しか見えない感情を知った事件」と表現し、当時のスタッフに感謝しています。

復帰後、鈴木は声優業界での新たなキャリアを築き上げ、特筆すべき作品として『遙か群衆を離れて』の吹き替えを挙げています。また、趣味として油絵を楽しむ一面もあり、普通自動車の運転免許も所持しています。

代表的な出演作

鈴木の業績は多岐にわたりますが、以下の代表的な作品において彼女の声は特に印象的です：

• - 吹き替え (キャサリン・オハラ、ダイアン・キートンなど)
• - 映画 (『河は呼んでいる』など)
• - テレビドラマ (『大岡政談 池田大助捕物帳』など)
• - アニメ (『名探偵コナン』など)

彼女は演技に対する情熱とともに声優という職業の新しい可能性を追求し続けており、ファンからも愛されています。長い活動歴を持つ鈴木弘子は、これからも多くの人々に感動を与え続けることでしょう。

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