鍼灸大学前駅

鍼灸大学前駅：山陰本線のコンパクトな駅

京都府南丹市日吉町に位置するJR山陰本線の鍼灸大学前駅は、明治国際医療大学へのアクセスを目的として建設された、歴史ある駅です。1996年3月16日、山陰本線園部駅～綾部駅間の電化工事に伴い開業しました。当初は舞鶴鉄道部の管轄でしたが、その後、福知山支社、そして近畿統括本部福知山管理部へと管轄が移り変わっています。

駅舎は、福知山駅管理の無人駅です。単式ホーム1面1線のみのシンプルな構造で、京都駅～城崎温泉駅間の直流電化区間にある駅としては唯一、交換設備を持たない棒線駅となっています。ホーム幅はやや狭く、園部方面と福知山方面の両方が同じホームを使用します。しかし、自動券売機やICOCAなどの交通系ICカード対応の読み取り機が設置されており、利便性も考慮されています。2021年3月13日からはICOCAが利用可能となり、利用者の利便性が向上しました。

駅舎内には男女別水洗式のトイレが設置されています。また、駅前にはロータリーがあり、胡麻川が流れています。そのため、駅舎へは橋を渡ってアクセスする構造になっています。

利用状況は、明治国際医療大学の学生利用が中心です。そのため、通学時間帯には多くの学生が利用します。日中の時間帯は比較的静かな雰囲気です。駅周辺には、大学や附属病院の他、南丹市立図書館日吉図書室などがあり、学生だけでなく地域住民にとっても重要な拠点となっています。

駅からのアクセス

鍼灸大学前駅から明治国際医療大学へは、徒歩圏内に位置しています。京都府道50号京都日吉美山線を渡るとすぐに大学の構内へ入ることができます。また、南丹市営バスも運行しており、「鍼灸大学前駅」停留所から美山園部線、胡麻線などに乗車できます。美山園部線は宮脇方面へのアクセスを提供し、胡麻線は日吉駅や畑郷方面へのアクセスを提供します。ただし、胡麻線の運行頻度は少ないです。

歴史を紐解くと、駅建設には明治鍼灸大学（現・明治国際医療大学）が建設費4900万円を負担した請願駅であることがわかります。大学の通学生や附属病院の通院患者の利便性を高めるために建設された経緯が伺えます。大学改名後も駅名は変更されておらず、地域における大学の重要性を示しています。

周辺環境は、山間部にあるものの胡麻川沿いに平地が開けており、駅周辺にはいくつかの民家が点在しています。自然と調和した落ち着いた環境にある駅です。

駅周辺には、以下の施設があります。

明治国際医療大学
明治国際医療大学附属病院
生涯学習センター
南丹市立図書館 日吉図書室

隣の駅は、山陰本線上を走る日吉駅と胡麻駅です。

このように、鍼灸大学前駅は、コンパクトながらも利便性と歴史を兼ね備えた、地域に密着した駅です。大学関係者だけでなく、地域住民の生活にも深く関わる重要な役割を担っていると言えるでしょう。

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