鎌倉野菜

鎌倉野菜とは

鎌倉野菜は、神奈川県鎌倉市とその周辺で栽培されている野菜の総称です。温暖な気候と海の近さから、夏は涼しく冬は温暖な気候が野菜の栽培に適しており、多種多様な野菜が栽培されています。

産地

鎌倉市内の主な産地は、北部の関谷や城廻、西部の手広や笛田、上町屋などです。近年の農業従事者や耕地面積は減少傾向にありますが、隣接する横浜市栄区長尾台町でも生産が行われています。

鎌倉周辺は温暖な気候のため、夏野菜はもちろん、冬場の農閑期が短く、糖度の高い冬野菜の生産も盛んです。露地栽培が中心で、一つの畑で多種類の作物を栽培する様子は「七色畑」と形容されることもあります。

品種

年間を通して様々な野菜が出荷されるように、各農家は少量多品目の栽培を行っています。トマトやキュウリなどの夏野菜、ダイコンなどの根菜類、フェンネルやズッキーニなどの西洋野菜、カラフルなニンジン、バジルやレモングラスなどのハーブ、アイスプラントなど、季節ごとに様々な野菜が市場に出回ります。

流通

鎌倉野菜は、「レンバイ」の愛称で親しまれる鎌倉市農協連即売所を中心に流通しています。レンバイは1928年に開設され、地元農家が直接消費者に販売する場として、長年親しまれてきました。現在、23軒の農家が登録し、ローテーションで出店しています。レンバイのほか、市内の八百屋、スーパーマーケット、農産物直売所などでも販売されています。

1995年からは、鎌倉市と市内の農家、JAさがみが連携し、「鎌倉ブランドマーク」の商標を農産物に表示することで、ブランドイメージの向上を図っています。

地産地消から全国へ

鎌倉野菜は、長らく地元で消費されてきましたが、東京の有名飲食店のシェフが買い求めるようになり、1998年頃から注目を集めるようになりました。現在では、その品質の高さから、全国のレストランや小売店で取り扱われるようになっています。

鎌倉いちば野菜との違い

鎌倉青果地方卸売市場では、鎌倉市周辺で生産された野菜を「鎌倉いちば野菜」のブランドで卸売りしています。鎌倉いちば野菜は、生産農家が単一の品種を大量に生産している点が、多品種少量生産の鎌倉野菜とは異なります。

鎌倉野菜は、その多様な品種と鮮度の高さから、多くの人に愛されています。鎌倉を訪れた際には、ぜひ味わってみてください。

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