間島弟彦

間島 弟彦について

間島弟彦（まじま おとひこ／つぎひこ）は、1871年8月22日に旧尾張藩士の家庭に生まれ、日本の銀行界や詩の世界で重要な役割を果たした人物です。彼は歌人としても知られ、画号は「圭魚」と称されました。彼の人生は、様々な教育・職業経験を経て、銀行業界での成功に結びつきました。

幼少期と学業

間島は浦和県に生まれ、1878年に学習院の普通学校課程に入学しました。しかし、1886年に退学し、東京英和学校（現在の青山学院）予備学科に転入しました。1888年に予備学科を卒業後、高等普通学部に進学し、1890年に卒業しました。この教育段階で彼は西洋文化や思想に触れ、後の人生に多大な影響を与えました。

銀行員としての経歴

1891年、間島はアメリカのアルビオン大学に留学しましたが、母の病気により2年で帰国しました。それから1894年に第十五国立銀行に就職し、1896年には加納愛子と結婚します。1898年には三井銀行に転職し、彼の銀行員としてのキャリアは順調に進みました。1902年からは欧米を視察し、実績を上げ、1907年には横浜市店長に就任。その後、神戸市、大阪市での店長を経て1918年に取締役に昇進しました。

青山学院への貢献

1918年、間島は青山学院校友会の会長に就任し、卒業生や教職員からの要望に応え、設立された図書館への寄付を申し出ました。彼は病床にありながらも、学び舎の再建を真剣に考え、死後の1928年にはその遺志に基づいて図書館が設立されました。実際、設立された「青山学院間島記念図書館」は、多くの寄付金をもとに建設され、1931年には公式に落成式が行われました。

故人の記憶

間島弟彦は1928年に57歳で亡くなり、青山墓地で埋葬されました。その後、彼の功績は愛子夫人によって受け継がれ、鎌倉市に新しい図書館が築かれるなど、地域社会にも貢献しています。また、彼の名前を讃えた記念碑が多数設立されており、教育への寄付も行われました。

著作と研究

彼の著作には、「三井銀行欧米出張員報告書」などがあります。また、編集した詩集や全集もあり、文士としての顔も持っていました。間島は自身の活動を通じて、日本の銀行業界や教育の発展に寄与し、多くの人々に影響を与えた存在として記憶されています。

間島記念館

青山学院の間島記念館は、彼の貢献を顕彰するために設立され、今では国の指定文化財にも登録されています。これは彼の業績が現代でも高く評価されている証と言えるでしょう。彼の人生と教えは今もなお、多くの人々の心の中に息づいています。

このように、間島弟彦は、銀行家としてだけでなく、地域や教育界への貢献を通じて、日本の近代史に名を刻んだ人物です。彼の志と貢献は、現在も青山学院や地域社会で受け継がれています。

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