降板

降板とは

降板（こうばん）とは、元々は野球において投手がベンチに戻ることを指す言葉で、特に他の投手と交代する状況で使われます。その語源は、投手がマウンドから離れ、ピッチャーズプレート（投手板）の上から降りることに由来しています。この用語は転じて、テレビやラジオ、映画、舞台といったエンターテインメントの分野で特定の役割を辞めることを表すようになりました。

降板の理由

降板が発生する理由は多岐にわたります。出演者や制作スタッフの場合、以下のような状況が考えられます。

1. 共演者や制作スタッフとの対立: プロジェクト内での意見の不一致や人間関係の問題が影響することがあります。
2. 制作方針の不満: 番組や作品の進行が自分の考えと合わない場合、降板を選択することもあります。
3. 体調や年齢の問題: 自身の健康状態や年齢を理由に、継続が難しくなる場合があります。
4. 不祥事: 不適切な行動や発言によって、出演契約を解除されることもあります。
5. ライフイベント: 結婚や出産など、私生活の変化が降板の理由となることもあります。
6. 所属事務所や局の事情: それぞれの所属環境による影響も無視できません。

一方で、スポンサーの降板も重要な要因です。

1. 番組内での不祥事: もしスポンサーが問題を起こした場合、その影響で降板することがあります。
2. 企業の廃業や倒産: スポンサー企業が事業を停止することで直接的に影響を受けることもあります。
3. 契約の終了: 契約期間が満了することでスポンサー契約が終了するケースもあります。

降板後の影響

降板が決まった後、特に出演者にはさまざまな影響が出ます。代役を立てたり、シーンをカットしたりすることで穴を埋める努力がされますが、重要な役割であった場合はその作品自体が打ち切りとなるリスクもあります。たとえば、2013年に放送された『リバース〜警視庁捜査一課チームZ〜』のように、出演シーンがカットされることも少なくありません。

局アナなどの放送局員については、労働基準法に基づく規制から、特定の長時間番組に関与することが困難な場合、一時的に降板することもあります。また、有給休暇の取得のために降板する週を設けることもあります。

スポンサー企業の不祥事による降板の場合、CM枠の変更が必要になることが多く、公共広告機構やACジャパンに差し替えられることがあります。しかし、特に全国ネットの番組では、スポンサー企業がすぐ次の広告を埋めることが一般的です。ラジオ番組の場合はスポンサーが抜けた後に間が空くことが多く、その間CM枠がカットされることがあります。

このように、降板はさまざまな要因によるもので、それによってエンターテインメント業界や社会がどのように影響を受けるかを理解することが重要です。

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