霊友会

宗教法人霊友会の概要

宗教法人霊友会（しゅうきょうほうじんれいゆうかい）は、法華系の新宗教であり、信者数は公称で約2,527,457人、国内信者数は『宗教年鑑 令和5年版』において1,100,544人と報告されています。キャッチフレーズは「いんなあ・とりっぷの霊友会」です。

歴史

霊友会の歴史は1920年に創立者の久保角太郎が西田無学の思想に触れたことから始まります。彼は法華経研究の実践方法を求め、1924年には若月チセらと共に第一次「霊友会」を結成するも解散。1927年には赤坂霊友会として活動を開始し、1930年に「霊友会」として正式に発会式を行いました。この際、名誉会長に喜美を迎え、法華経に基づく在家信者の団体を目指しました。

1944年には久保が他界し、戦後には喜美を中心に教団が急成長。しかし、喜美の逮捕をきっかけに分派が相次ぎ、1952年には宗教法人として認可を受けました。その後も、教団内での事件が相次ぎ、1953年には赤い羽根募金の横領事件が発覚するなど、教団の信頼性に影を落としました。

教義

霊友会では特に先祖供養が重視されており、信者は両親とその先祖を『霊鑑』として登録し、供養を行います。この先祖供養は『法華経』に基づくものであり、自身の先祖を象徴する「総戒名」を設定し、日々の経典を読むことでも知られています。この教義は霊友会独自のものであり、他の宗教団体との大きな違いとなっています。

分裂・分派

霊友会からは多くの教団が分派しています。主要なものには妙智会教団、佛所護念会教団、立正佼成会があり、1935年からの分派は続いています。理事の岡野正道が設立した孝道教団、さらに他の教団も相次いで独立しました。

政治活動と社会との関わり

霊友会は日本の政治活動にも関与し、参議院選で多くの候補者を支援してきた経緯があります。このような活動は党派を超えるものであり、広範な人脈を持っています。また、フランスでは一時「セクト」に指定されましたが、その後の説明により解除されました。

一方、研修と称し静岡県の隔離施設で宗教合宿を行うことが問題視されたこともあり、参加者には疑問を持たれることが少なくありません。一般社会との関わりの中で、信者の動員や影響力の行使が指摘されており、教団の長期的な信頼性にも影響を与えています。

結論

霊友会は多くの信者を持ち、その教義は先祖供養を中心に展開されていますが、内部の分派や過去の事件を含めた社会的関与が絶えず行われています。教団の変遷を知ることで、日本の宗教観の多様性をより深く理解するための一助となるでしょう。

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