青木駅

青木駅：阪神本線の歴史と変化を刻む駅

青木駅は、兵庫県神戸市東灘区に位置する阪神電気鉄道本線の駅です。駅番号はHS22。普段は通過する特急も多いですが、平日朝のラッシュ時には大阪梅田方面への区間特急が停車し、区間急行の始発駅としての役割も担っています。

歴史：震災を乗り越え、進化を続ける駅

青木駅が開業したのは1905年（明治38年）、阪神本線の開通と同時でした。それから1世紀以上もの間、多くの人々の暮らしを支えてきました。しかし、1995年（平成7年）の阪神・淡路大震災では大きな被害を受け、一時営業を中止せざるを得ませんでした。

甲子園駅～青木駅間の復旧が震災後最も早く完了したことから、被災地の玄関口として重要な役割を担い、駅は多くの利用者で賑わいました。難読駅名にも関わらず、この出来事をきっかけに、関西圏で広く知られるようになったのです。その後も、駅周辺の不発弾処理による運休や、大規模な高架化工事を経て、現在の姿へと進化を遂げました。高架化工事は2009年から始まり、上り線、下り線と段階的に切り替えられ、2019年に完了しました。

2001年には、区間特急、快速急行、急行の全列車が停車するようになり、利便性が向上しました。しかし、2009年には快速急行の停車が取りやめられ、優等列車の停車本数は減少しました。一方で、2020年には平日朝のラッシュ時に区間急行の始発駅となり、新たな役割を担うようになりました。さらに、2022年には臨時有料特急「らくやんライナー」の停車駅となり、久しぶりに下り方面の優等列車が停車するようになりました。

駅構造：高架化された近代的な駅

青木駅は、島式ホーム2面4線を有する高架駅です。待避設備も備えているため、列車の待ち合わせもスムーズに行えます。コンコースと改札口は2階にあり、出入口は東側（大阪梅田方面）に1ヶ所です。ホーム有効長は130mあり、近鉄の6両編成に対応できる広さがあります。高架化に伴い、駅構造も変化しました。以前は大阪梅田方面に渡り線がありましたが、現在は撤去され、神戸三宮方面に近鉄車6両編成に対応した引き上げ線が新設されています。

乗り場と運行状況

1番線は上り待避線、2番線が上り本線、3番線が下り本線、4番線が下り待避線となっています。平日朝のラッシュ時以外は、2番線と3番線のみが使用されます。平日朝には、大阪梅田行き区間急行2本と普通1本が当駅から発車します。阪神甲子園球場でプロ野球等のイベント開催時には、1番線に回送列車が待機し、イベント終了後に臨時列車として運行されます。

利用状況と周辺環境

2019年11月時点での1日平均乗降客数は約15,352人です。駅周辺には、神戸青木郵便局、瀬戸公園、小寄公園（旧本山交通公園）、神戸市立東灘体育館などの公共施設のほか、新明和工業、宝酒造灘工場などの企業、みなと銀行青木支店などの金融機関、そしてスーパーマーケットや飲食店などが立地しています。サンシャインワーフ神戸というショッピングセンターもあり、生活利便性の高いエリアとなっています。また、小寄公園には、神戸市電1155号と石原産業の蒸気機関車S108号が保存されている歴史的なスポットでもあります。

アクセス

青木駅は、阪神電鉄本線を利用してアクセスできます。最寄り駅からのアクセスは、芦屋駅、深江駅、魚崎駅から利用可能です。

まとめ

青木駅は、歴史と変化を刻みながら、地域社会を支える重要な駅として進化を続けています。高架化による利便性向上、そして、震災からの復興を象徴する駅としての歴史は、多くの人々の記憶に刻まれています。これからも、地域の活性化に貢献していく駅として、その役割を果たしていくことでしょう。

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