飛鳥II

飛鳥II（あすかツー）

飛鳥IIは、郵船クルーズが所有し運航を行う外航クルーズ客船であり、日本郵船の関連会社が手掛けています。この艦は、元々1990年6月にクリスタル・クルーズの客船「クリスタル・ハーモニー」として三菱重工業長崎造船所で建造され、2006年に郵船クルーズが買い取った後、日本向けに改装を施し、正式にデビューを果たしました。日本籍の客船としては最大の規模を誇ります。

飛鳥IIの誕生の背景

1991年に就航した初代「飛鳥」は、1990年代社員の人気を集め、特に予約が取りづらくなっていました。そのため、運航元は第二船の導入を検討し、最終的には「クリスタル・ハーモニー」を改装して飛鳥IIとして導入することとなりました。「飛鳥」の売却は、代表的な戦略的な舟隊管理の一環として行われました。

横浜港に籍を置く飛鳥IIは、港の象徴的存在となっており、横浜市との歴史的な結びつきを活かして、地域振興のためとも考えられています。市長自らが船籍港として横浜を提案し、実現を見ました。

大型化のメリットとデメリット

飛鳥IIの大型化は、予約の取りやすさや運営側のビジネス拡大を実現しましたが、一方で寄港する港の制限や、豪華さゆえの新たな運航制約ももたらしました。例えば、深喫水のために屋久島への寄港が不可能となることなどです。接岸できない場合も、通船による降船が可能であるものの、天候に左右される問題点があります。

また、船内の移動距離が長くなることも影響しており、船内での行動が少々負担になることも考慮されます。

クリスタル・ハーモニーとの関連

飛鳥IIは、元々クリスタル・ハーモニーとして運航されていた意味を強く持ち、そのデザインや施設はその名残を残しています。改装時に大浴場や和食レストランなど、日本人のニーズに基づく設備を新設する一方、その総トン数が増加し利用可能人数に影響を与えました。

船内およびサービス

飛鳥IIは、スカイデッキにてフィットネスセンターや展望大浴場を、リドデッキでは多様なダイニングやプールを提供し、様々な船内アクティビティを用意しています。また、客室はモノクラス制であり、全ての客室が共通した高水準のサービスを享受できます。

さらに、乗船者はアスカクラブに入会することによって様々な特典を受けられ、ヘビーリピーター向けのアルバトロス・ソサエティに参加することで、さらなる優遇措置も味わえます。

業界の動向とメディアでの取り上げ

飛鳥IIは、豪華さとそのサービスの品質から、多くのメディアで特集され、日本のクルーズ業界では中心的な存在となっています。特に、初期のトラブルが一面で取り上げられるなど、世間の関心を引く存在であり続けています。

その後、信頼を取り戻しつつ、船内活動及びクルーズ業界の発展に寄与する船として、今後の活躍が期待されています。

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