食べログ:日本最大級のグルメサイトとその課題
食べログは、株式会社
カカクコムが運営する、日本を代表するグルメレビューサイトです。全国の飲食店の情報が掲載され、ユーザーによる
口コミや評価、写真などを閲覧できます。
レストラン検索における利便性の高さから、多くのユーザーに利用され、高い認知度を誇ります。
食べログの主な機能とサービス
食べログは、多様な機能とサービスを提供することで、ユーザーの多様なニーズに応えています。
1. レストラン情報:
全国各地の飲食店情報を網羅しており、ジャンル、エリア、価格帯など、様々な条件で検索が可能です。ユーザーは、
アカウントを作成することで、
口コミや写真の投稿、お店の保存などができます。
口コミは「料理・味」「サービス」「雰囲気」「CP」「酒・ドリンク」の5項目で評価され、総合評価も表示されます。一定の投稿回数に達したユーザーのみが、採点に反映され、極端に低い評価をつけることも制限されています。高い評価と影響力の高いレビュアーによる
口コミは「ピックアップ
口コミ」として優先的に表示されます。
2. 食べログまとめ:
ユーザーや食べログ運営者が、特定のテーマに沿って飲食店をまとめたリストを作成・公開できるサービスです。エリア別、ジャンル別など、様々な切り口で飲食店を紹介しており、ユーザーは自身の好みに合ったお店を見つけやすくなっています。また、運営側がテーマを設けたまとめ投稿キャンペーンも開催され、参加者にはAmazonギフト券がプレゼントされるなど、ユーザーの積極的な参加を促しています。
3. レビュアーコミュニティ:
食べログでは、
口コミ投稿者を「レビュアー」と呼び、レビュアー同士の交流を促進する機能も提供しています。ランキングやエリア・ジャンル別でレビュアーを検索できるため、特定の嗜好を持つレビュアーの意見を参考にすることも可能です。「食べログレビュアーアワード」では、多くのユーザーに保存されたレビューを書いたレビュアーを表彰しています。
4. THE TABELOG AWARD:
食べログユーザーの評価に基づいて、優れた飲食店を表彰するアワードです。ノミネート基準を満たした店舗の中から、ユーザー投票によってGold、Silver、Bronzeの各賞が決定されます。各賞には、それぞれのランクに応じた評価が与えられています。
5. 食べログ百名店:
毎年、各ジャンルで総合評価の上位100店舗を選出し、「食べログ百名店」として表彰する制度です。ラーメンやスイーツなど、店舗数の多いジャンルではエリアを分けて表彰しています。
6. 食べログマガジン:
カカクコム編集部による飲食店紹介記事を掲載したサービスで、ユーザーレビューとは異なり、編集部の視点から客観的な情報を提供しています。
7. プレミアムクーポン、求人情報:
プレミアム会員向けの割引クーポンサービスや、飲食店専門の求人情報サービスなども提供しています。
食べログを取り巻く課題
食べログは高い人気を誇る一方で、様々な課題を抱えています。
1. やらせレビュー問題:
過去には、業者による
やらせレビューが問題となりました。
カカクコムは、法的措置などを通じて対策を講じていますが、完全に排除するには至っていません。
2. 風評被害:
ユーザーによる否定的な
口コミによって、飲食店が大きな損害を被るケースも報告されています。裁
判例においては、
口コミが営業権侵害には当たらないとの判決が出ていますが、飲食店側にとっては深刻な問題です。
3. 無断掲載問題:
店舗側の意向に関わらず、食べログに情報が掲載されるケースもあり、訴訟に発展した例も存在します。
4. 有名レビュアー接待問題:
有名レビュアーが飲食店から接待を受けていたことが発覚し、信頼性に対する懸念が指摘されました。
5. 不当条件の押し付け疑惑、アルゴリズム操作問題:
評価操作を目的とした営業行為や、アルゴリズム変更による不当な評価低下などが問題視されています。これらは、
公正取引委員会による調査対象にもなっています。
6. ユーザーからの評価:
ユーザー調査では、店選びの基準として食べログを挙げた割合は17.3%と、決して高くありません。情報源の1つとして利用しているユーザーが多い一方、信頼性を懸念する声も少なくありません。
まとめ
食べログは、日本における主要なグルメサイトとして、多くのユーザーに利用されています。しかし、その運営をめぐる様々な問題も存在し、信頼性確保のためには継続的な改善が求められています。 今後も、ユーザーと飲食店、そして運営会社が、健全な関係性を築いていくことが重要です。