香嵐渓

香嵐渓（こうらんけい）

香嵐渓は、愛知県豊田市足助町にある、矢作川の支流である巴川が作り出した美しい渓谷です。この渓谷は、特に秋になると紅葉が見事で、多くの観光客を惹きつける魅力的なスポットとなります。また、春にはカタクリの花も見ることができ、四季折々の風景を楽しむことができます。

歴史

香嵐渓の歴史は、1634年（寛永11年）に遡ります。当時、香積寺の三栄和尚が巴川から香積寺へと続く参道にカエデやスギの木を植えたことが始まりとされています。その後、地元住民の協力によってさらなる植樹や散策道の整備が行われ、今の香嵐渓の姿が形作られました。また、香嵐渓のシンボル的存在である待月橋（たいげつきょう）の命名は1953年（昭和28年）で、これまでに3回の架け替えが行われ、2007年（平成19年）に新しい橋が完成しました。

名前の由来

香嵐渓の名称は、1930年（昭和5年）に名付けられました。その際、当時の住職と町長が大阪毎日新聞社の社長を迎えた折、「飯盛山からの風は、青々としたカエデを透過して巴川を渡り、豊かな香りを運んでくる。これはまさに嵐の気である」という意味から“香嵐渓”という名称が誕生したとされます。

アクセス情報

香嵐渓へのアクセスは、公共交通機関と自動車の両方があります。公共交通を利用する場合、名鉄の各駅から「香嵐渓」バス停行きのバスを利用できます。東岡崎駅からは名鉄バスで約70分、豊田市駅からは約50分、猿投駅からは約40分、浄水駅からもアクセス可能です。

自家用車でのアクセスは、東名高速道路を利用して名古屋ICからグリーンロードを経由し、国道153号線を利用するルートが一般的です。東海環状自動車道利用の際は「豊田勘八IC」や「鞍ヶ池PAスマートIC」からのアクセスも便利です。ただし、もみじ祭りのシーズンには特に混雑するので注意が必要です。

周辺の見どころ

香嵐渓周辺には、足助八幡宮、足助神社、香積寺、三州足助屋敷、風天洞（岩戸山観世音寺）、真弓山城（城跡公園足助城）、百年草など、訪れる価値のある名所が多く存在します。これらのスポットを巡りながら香嵐渓の魅力を存分に味わうことができるでしょう。

ここ香嵐渓は、自然の美しさや歴史を感じることができる特別な場所です。四季の移り変わりと共にその顔を変えるこの渓谷は、訪れるすべての人に感動を与えることでしょう。

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