高川

高川：豊中と吹田を繋ぐ歴史と自然の川

高川は、大阪府豊中市と吹田市を流れる淀川水系の支流です。神崎川の支流として、豊かな自然と歴史を秘めた、地域にとって重要な河川です。

地理：千里丘陵から神崎川へ

高川の源流は、吹田市内の千里丘陵を流れる桃山台水路です。豊中市との境を南下し、服部緑地や江坂の西端を流れ、中流部からは天井川となります。豊中市北条町・小曽根と吹田市江坂町との境では、府道145号や阪急バス吹田線が水路橋の下を通るという、特徴的な地形が見られます。そして、吹田市芳野町と豊中市豊南町東の境で神崎川に合流します。

歴史：洪水と人々の暮らし

高川は、古くから洪水が多発していました。度重なる堤防の決壊と修復を繰り返すうちに、現在の天井川のような地形が形成されました。かつては、神崎川との合流点付近に「小曽根の渡し」と呼ばれる渡し船があり、対岸の大阪市内とを繋ぐ重要な交通路として、三国街道と呼ばれた賑やかな場所でした。川沿いに植えられた松並木が美しい景観を創り出し、人々の生活に彩りを添えていました。現在見られる松並木は、室戸台風による被害の後、地域住民の手によって植え替えられたものが多く、歴史と人々の繋がりを感じさせます。

生息する魚類：多様な水生生物の宝庫

高川には、多様な魚類が生息しています。

定着魚類:

コイ科: コイ、ギンブナ、モツゴ
ドジョウ科: ドジョウ
メダカ科: ミナミメダカ
ハゼ科: ウキゴリ、ヌマチチブ
バス科: クロマス（オオクチバス、ブラックバス 外来種）、ブルーギル（外来種）
グッピー科: カダヤシ（蚊絶し）

回遊魚:

ウナギ科: ニホンウナギ
ハゼ科: トウヨシノボリ
ボラ科: ボラ

定着の不明な魚類:

コイ科: タモロコ、ムギツク、ニゴイ、オイカワ（国内外来種）
* タウナギ科: タウナギ（外来種）

これらの魚類は、高川の豊かな生態系を象徴しています。特に、近年問題となっている外来種の増加は、生態系への影響を懸念させる一方で、高川の環境変化を理解する上で重要な指標となっています。

位置情報と流域

高川の位置は、大阪府道145号付近、北緯34度45分52.12秒 東経135度29分17.64秒です。流域は大阪府の吹田市と豊中市にまたがっています。

まとめ：未来への継承

高川は、天井川という独特の地形、歴史的な渡し船、多様な魚類が生息する自然環境など、多くの魅力を持つ河川です。その歴史と自然を守り、未来へ繋いでいくことが、地域住民にとって重要な課題と言えるでしょう。これからも、高川は豊中市と吹田市の人々の生活に寄り添い、地域に潤いを与え続けることでしょう。

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