鳴門市文化会館

鳴門市文化会館について

鳴門市文化会館は、徳島県鳴門市撫養町南浜に位置する多目的ホールを中心とした文化施設です。この施設は、公共建築百選としても知られ、モダン・ムーブメントの建築として高く評価されています。

沿革

鳴門市文化会館は、1982年5月15日に市制35周年の記念事業として建設されました。設計は京都大学の増田友也研究室によるものであり、増田友也の最後の作品としても知られています。同日には落成記念演奏会が行われ、ベートーヴェンの交響曲「第九」が演奏されました。鳴門市は、この「第九」の日本初演の地としても名を馳せ、文化会館は「第九の殿堂」として親しまれるようになりました。毎年6月には全国から合唱団が集まる演奏会が開催されています。

1998年9月25日には、日本の公共建築の中でも特に優れた例として公共建築百選に選定されました。その後、GLAYやいきものがかり、サザンオールスターズなど、数多くの著名なアーティストによるコンサートも行われ、地域の文化活動の重要な拠点となっています。

2015年4月に、よしもとクリエイティブ・エージェンシーがこの文化会館の指定管理会社となり、吉本新喜劇の公演なども行われるようになりました。また、2018年には国際学術組織DOCOMOMO日本支部から、「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に選定されるなど、歴史的・文化的価値も再評価されています。

耐震性の問題

しかし、2019年5月には耐震性の不足が指摘され、鳴門市では今後の在り方を検討するための庁内組織が発足しました。同年12月には、市議会で耐震改修して存続させる方針が示され、2021年4月からは休館して調査が行われることとなりました。この調査では、意匠を損なわない耐震化が可能かどうかが焦点となっています。

施設の概要

鳴門市文化会館は、主に以下の施設を備えています。

• - ホール
• - 展示室
• - 会議室
• - 特別会議室
• - リハーサル室 (A, B, C)

交通アクセスは、JR鳴門駅から徒歩約15分、徳島バスの「鳴門市役所前」または「市役所北」から徒歩約10分と、大変便利な立地です。

関連人物

建築の設計者である増田友也は、元京都大学工学部の教授であり、鳴門市に多数の公共建築を手掛けました。鳴門市文化会館は、彼の遺作として特に有名です。また、吉田武司は文化会館の館長を務めており、吉本興業の元社員である他、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属する専属芸人「タコ介」も活躍しています。

まとめ

鳴門市文化会館は、鳴門市の文化を支える重要な施設であり、その美しい建築と多彩なイベントで地域住民に愛されています。今後の耐震改修や文化事業の発展に期待が寄せられています。

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