鹿児島県歴史資料センター黎明館

鹿児島県歴史資料センター黎明館の概要

鹿児島県歴史資料センター黎明館は、鹿児島市城山町に佇む歴史深い資料館です。1983年に設立以来、この館は地域の歴史や文化を広く伝える役割を果たしてきました。館の立地は、島津氏がかつて居城として使用していた鶴丸城跡の近くであり、その周辺には西郷隆盛の銅像や、鹿児島県立博物館、鹿児島県立図書館、鹿児島市立美術館、さらには近代文学やメルヘンにまつわる文学館が集中しており、いわば「かごしま文化ゾーン」を形成しています。

沿革

黎明館の歴史は1983年の開館から始まります。以来、毎年多くの来館者が訪れ、1990年には常設展の入館者数が100万人を達成しました。2003年には200万人、2013年には250万人を超え、その人気は衰えることがありません。子どもから大人まで、訪れるすべての人々に鹿児島の魅力を届け続けています。

展示内容

館内の展示は、鹿児島の歴史を「原始・古代」、「中世」、「近世」、「近・現代」の4つの時代に分け、政治や社会の歴史を中心に編成しています。これにより、訪れる人々は時代ごとの文化や生活様式の変遷をスムーズに理解することができます。また、展示は「歴史」、「民俗」、「美術・工芸」の3つの部門で構成され、実物資料を多く取り入れた展示も行われています。例えば、地域の民俗や芸術、古代の工芸品などが展示され、訪問者にとって興味深い体験を提供しています。

無料利用ゾーン

黎明館の3階には、県勢コーナーや郷土情報ライブラリー、映像ライブラリー、体験学習室などが設置されており、これらは無料で利用できます。特に体験学習室では、鹿児島の文化をより深く理解するためのワークショップが定期的に開催されています。

屋外および特別展示

特別展示室は、1階と2階の合計3室で構成されており、広さはそれぞれ600m²と340m²です。ここでは、テーマに応じた特別な展示が行われ、常設展示とは異なる新しい視点で鹿児島の魅力に触れることができます。

その他の施設

館内にはサロンや喫茶ルーム、ミュージアムショップ、レストランがあり、訪問者が展示を楽しんだ後にリラックスできる場所も提供されています。さらに2階には245席の講堂が用意されており、様々なイベントや講演会が行われています。また、屋外には茶室「楠芳亭」があり、自然の中で静かなひと時を過ごすことができます。

鹿児島県史料

黎明館では、鹿児島県に関連する資史料を国内外から収集し、『鹿児島県史料』として体系的に編纂・刊行しています。この取り組みは地域の歴史を次世代に引き継ぐための重要な役割を果たしています。

アクセス

交通手段としては、鹿児島市営バス、鹿児島交通、南国交通やJR九州バスの「市役所前」バス停から徒歩約5分、また市電の「市役所前」電停からも徒歩約5分でアクセス可能です。駐車場も完備されているため、車での訪問も便利です。

このように、鹿児島県歴史資料センター黎明館は地域の歴史や文化を体験し学ぶことができる貴重な施設であり、多くの人に愛されています。

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