鼻骨骨折

鼻骨骨折（鼻の骨折）とは

鼻骨骨折は、鼻を構成する骨が折れる状態を指します。顔面骨骨折の中でも特に発生頻度が高く、鼻血、腫れ、痣、鼻呼吸困難などの症状が現れます。他の顔面外傷や鼻中隔血腫を合併している場合もあります。

原因

鼻骨骨折の主な原因は以下の通りです。

暴行: 殴打などによる直接的な外力
スポーツ外傷: 球技や格闘技などでの衝突
転倒: 顔面を強打
交通事故: 車両事故による衝撃

症状

鼻骨骨折の症状は、骨折の程度や合併症の有無によって異なりますが、一般的には以下の症状が見られます。

鼻出血: 鼻からの出血
腫れ: 鼻とその周辺の腫れ
皮下出血: 鼻の皮膚の下の出血による痣
鼻変形: 鼻の形状の変化
鼻閉: 鼻づまり、鼻呼吸困難
圧痛: 鼻を押すと痛みがある

診断

鼻骨骨折の診断は、以下の方法で行われます。

問診: 受傷時の状況、症状などを医師が確認
視診・触診: 鼻の外観の観察、鼻の触診
X線検査: レントゲン撮影による骨折の確認。CT検査が必要になる場合もあります。

治療

鼻骨骨折の治療は、骨折の程度、症状、合併症の有無などを考慮して決定されます。

保存療法:
冷却: 患部を冷やすことで、腫れや痛みを軽減
鎮痛剤: 痛み止めを使用
整復術:
徒手整復: 手で鼻の形を整える方法。局所麻酔で行われることが多いです
* 手術: 骨折が複雑な場合や、徒手整復で十分な効果が得られない場合に行われます。全身麻酔が必要になることがあります。

整復手術は、腫れが引いてから行われるのが一般的です。骨折の種類によっては、皮膚を切開する方法と切開しない方法があります。

予後

適切な治療を行えば、ほとんどの場合、良好な結果が得られます。しかし、変形が残ったり、鼻呼吸がしづらくなったりする後遺症が残る場合もあります。

疫学

鼻骨骨折は、顔面骨骨折の約40%を占める、比較的頻度の高い骨折です。特に20代の男性に多く見られます。

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