テイカ

テイカ株式会社

テイカ株式会社は、大阪府大阪市に本社を構える東証プライム上場企業の化学製品メーカーです。多岐にわたる化学薬品の研究開発、製造、販売を手がけており、特に酸化チタンや界面活性剤を事業の中核に置いています。

設立と事業の変遷

同社の歴史は、大正8年（1919年）12月に「帝国人造肥料株式会社」として、過リン酸肥料の製造を目的として創業したことに始まります。設立翌年の1920年には大阪工場が稼働を開始し、過リン酸肥料と硫酸の製造を開始しました。その後、時代の変遷と共に事業領域を拡大・転換していきます。1942年には「帝国化工株式会社」へと社名を変更。この時期にはフッ化物の製造も行っていましたが、1945年には製造を中止しました。戦後、日本の産業復興と共に新たな化学製品分野への進出を図り、1951年には岡山工場で酸化チタンの製造を開始。さらに、1961年には大阪工場で界面活性剤の製造を開始し、これらがその後の主力事業へと成長していくことになります。一方で、創業以来の事業であった過リン酸肥料の製造は1965年に終了しました。1989年には現在の社名である「テイカ株式会社」へと再度社名を変更し、現代に至ります。

主力製品と事業分野

現在、テイカ株式会社が手がける化学製品は多岐にわたりますが、特に事業の柱となっているのは酸化チタンと界面活性剤です。酸化チタンは、白色顔料や紫外線散乱剤などとして広く利用されており、同社は特に微粒子酸化チタンにおいて高い技術力を有しています。近年では、化粧品用途など、より高機能・高付加価値な製品開発に注力しています。界面活性剤は、洗剤や化粧品、工業用途など幅広い分野で使用される重要な素材です。これらの主力製品に加え、硫酸、表面処理製品、無公害防錆顔料なども製造販売しています。近年では、医療用超音波画像診断機に用いられるセラミック振動子など、ニッチながらも技術力を活かせる分野への展開も見られます。

研究開発と生産・販売拠点

同社は、技術革新と品質向上を重視しており、大阪と岡山に研究所を設置しています。生産拠点としては、大阪、岡山、熊山に国内工場を有し、安定供給体制を構築しています。特に岡山地区には複数の工場が集積しています。販売体制としては、本社と東京支店を拠点に国内市場をカバーしています。また、グローバル展開も積極的に進めており、タイとベトナムに界面活性剤の製造・販売拠点を、米国には圧電材料の製造・販売拠点を設けています。

グループ会社

テイカ株式会社は複数の関連会社と共にグループを形成し、事業を多角的に展開しています。主な関連会社としては、倉庫業を担うテイカ倉庫株式会社、化学工業薬品の販売を行うテイカ商事株式会社、エレクトロ・セラミックス製品の販売を手がけるTFT株式会社、エンジニアリングおよび荷役事業を行うテイカM&M株式会社などがあります。海外にも、タイ、ベトナム、米国に製造・販売子会社を有しています。

外部からの評価

長年にわたり培ってきた独自の技術力と、特定の市場における高いシェアが評価され、経済産業省が選定する「グローバルニッチトップ企業100選」に選ばれるなど、その存在感は国内外で認められています。

テイカ株式会社は、創業以来培ってきた化学技術を基盤に、主力である酸化チタンや界面活性剤を中心に、高付加価値製品の開発や新たな技術分野への挑戦を通じて、持続的な成長を目指しています。

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