"74ers" LIVE IN OSAKA-JO HALL 2003

ポルノグラフィティLIVE DVD『"74ers" LIVE IN OSAKA-JO HALL 2003』：2003年大阪城ホール公演の記録

2004年3月24日、SME RecordsよりリリースされたポルノグラフィティのライブDVD『"74ers" LIVE IN OSAKA-JO HALL 2003』は、2003年12月4日から2004年1月27日にかけて開催されたツアー『6thライヴサーキット"74ers"』より、大阪城ホール公演（2003年12月22日）の模様を収録した作品です。

このDVDは、メンバーの生まれ年である1974年に由来するツアータイトル『"74ers"』を冠しており、新藤晴一が脚本を手掛けた、劇的な演出が大きな特徴となっています。 Tama在籍時の最後のライブDVDという点でも、多くのファンにとって特別な意味を持つ作品と言えるでしょう。また、SME Recordsが独立したことに伴い、同社単独制作・発売となった初の作品であり、販売記号(SEBL)もポルノグラフィティにとって初めてのものとなりました。

収録内容：多彩な楽曲と演出で魅せるステージ

DVDには、リハーサル風景を含むドキュメンタリー映像「Introduction of "74ers"」から始まり、ライブ本編、そしてエンドロールまで、盛りだくさんの内容が収録されています。

ライブ本編では、当時最新シングルだった「ラック」を始め、「見えない世界」「惑星キミ」「幸せについて本気出して考えてみた」「音のない森」「渦」「カルマの坂」など、代表曲に加え、カップリング曲やインストゥルメンタル曲も多数収録。特に「幸せについて本気出して考えてみた」は、原曲よりキーを下げたアレンジで演奏されています。「Butterfly ～awe～」「カルマの坂～sonic～」といった楽曲では、「音のない森」のイントロとアウトロ楽曲である「awe」「sonic」を挟み込み、シングル初回生産限定盤DVDに収録されたPV映像とシンクロした演出が施されています。

さらに、演奏だけでなく、演出にも注目すべき点が多くあります。例えば、「アゲハ蝶」の歌詞が会場のバックスクリーンに映し出される演出や、「Anotherday for "74ers"」から「CLUB UNDERWORLD」にかけて展開されるストーリー性の高い構成、そして「CLUB UNDERWORLD」では、ただすけ、Tama、NAOTO、小畑“PUMP”隆彦、nang-chang、晴一それぞれのソロ演奏が披露され、サビの部分では歌詞が変化するなど、見どころ満載です。「マシンガントーク」では、昭仁、NAOTO、ただすけによるモンキーダンスが見られる一方、昭仁がスタッフを蹴り飛ばすというハプニングも収録されています。また、「愛が呼ぶほうへ」では昭仁がグランドピアノを演奏するなど、様々な演出が盛り込まれています。

アンコールでは「ヴィンテージ」「クリスチーナ」「ジレンマ」などが演奏され、定番曲「ジレンマ」では昭仁が歌詞を間違えるという、ライブならではのハプニングも収められています。

サポートメンバー：豪華な布陣がライブを彩る

ライブを支えたサポートメンバーにも注目です。小畑“PUMP”隆彦（ドラムス）、NORIYOSHI “Nang-Chang” MINAMISAWA（マニピュレート）、NAOTO（ヴァイオリン）、ただすけ（キーボード）といった実力派ミュージシャンに加え、東京メッツ（ミュージカル）を始めとした多くのダンサーが参加し、華やかなステージを演出しています。

まとめ：時代を刻んだ名ライブの記録

『"74ers" LIVE IN OSAKA-JO HALL 2003』は、単なるライブ映像作品にとどまらず、ポルノグラフィティの音楽性、パフォーマンス、そして当時の時代背景を凝縮した、まさに“記録作品”と言えます。Tama在籍時の最後のライブDVDとして、そして、バンドの進化の過程を知る上で非常に貴重な一枚となっています。 高い音楽性とドラマチックな演出、そして豪華なサポートメンバーとの共演は、多くのファンを魅了し続けるでしょう。

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