Κ

ギリシア文字のΚ（大文字）とκ（小文字）は、カッパ（κάππα）と呼ばれ、ギリシア文字の10番目の文字です。この文字は、数価としては20を表し、音価は/k/に対応します。現代ギリシア語では、γκの組み合わせが語頭で/g/、語中で/ŋg/と発音されます。

カッパは、ラテン文字のKやキリル文字のК、Ќの元となった文字です。ロマンス諸語においては、Kは外来語にのみ用いられるため、例えばイタリア語では、ギリシア語名である「カッパ」という名前でこの文字を認識します。ラテン文字への転写は基本的に「k」とされますが、ギリシア語からラテン語に借用された単語では「c」と綴られることもあります。また、ギリシア語を語源とする造語では、「k」と「c」のどちらも用いられる場合があります。

起源

カッパの起源は、フェニキア文字の𐤊（カフ）に遡ります。この文字がギリシア文字に取り入れられ、現在のカッパの形になったと考えられています。

記号としての用法

カッパは、大文字と小文字で異なる用途で使用されます。

大文字の「Κ」は、以下のものに使用されます。

カッパロケット: 宇宙科学研究所（現在はJAXAに統合）が開発したロケットの名前として用いられました。
Kappa: スポーツ用品ブランド「Kappa」のロゴとして使用されています。

小文字の「κ」は、主に学術分野で以下のような記号として用いられます。

数学: 曲率を表す記号として使用されます。
集合論: 基数を表す際に、λやμなどと共に使用されます。
* 熱力学: 比熱比を表す記号として用いられます。

このように、カッパはギリシア文字としての役割だけでなく、様々な分野で記号としても重要な役割を果たしています。

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