СПАСИБО

СПАСИБО

『СПАСИБО』（スパシーバ）は、日本の音楽デュオ、Bluem of Youth（ブルーム・オブ・ユース）によって制作された3枚目のオリジナルアルバムです。このアルバムは2000年3月15日にSony Recordsから発売されました。

アルバム制作の背景

本作の制作には、ユニークな背景が存在します。1999年3月、Bluem of Youthは日本テレビ系列のバラエティ番組『雷波少年』内で展開された人気企画「雷波少年系ラストツアー」に参加しました。この企画は、アーティストが音楽活動の崖っぷちから再起を図るというもので、彼らは企画の一環としてロシアでの長期滞在を経験することになります。アルバム『СПАСИБО』は、このロシアでの滞在期間中に構想、制作された楽曲を中心に構成されており、企画内で生まれた彼らの9枚目のシングル「ラストツアー 〜約束の場所へ〜」も収録されています。番組を通じた活動と密接に結びついた、彼らのキャリアにおいて特に印象的な時期の作品と言えます。

タイトルの意味

アルバムタイトルの『СПАСИБО』（スパシーバ）は、ロシア語で「ありがとう」を意味する言葉です。ロシアでの制作という背景を色濃く反映したタイトルであり、企画を支えてくれた人々や、楽曲制作への感謝の思いが込められていると考えられます。

チャート成績とレーベル移籍

『СПАСИБО』は、Bluem of Youthが以前所属していたEpic/RecordsからSony Recordsへとレーベルを移籍してからの最初のアルバム作品となりました。移籍第一弾として注目され、オリコンアルバムチャートでは最高位12位を記録しました。これは、当時の彼らの人気と、テレビ番組企画による注目度の高さを示す成績と言えるでしょう。

収録曲

アルバムには、インストゥルメンタルを含む全13曲が収録されています。特記されている楽曲を除き、作詞、作曲、編曲は全てBluem of Youth自身が手がけています。バラエティに富んだ楽曲群が収められており、ロシア滞在中に生まれた感性や、彼らの音楽性の幅広さを感じ取ることができます。

収録曲は以下の通りです。

1. 絶望の小径（Instrumental） (1:39)
2. error (3:58)
3. ラストツアー 〜約束の場所へ〜 (5:09) - 本作に先行してリリースされた9thシングル曲。
4. River (5:08)
5. Just go the dirtway (4:27)
6. You don't know my heart (5:29)
7. ALIVE (4:52)
8. Never be afraid (4:23)
9. 恋のバカンス (2:00) - 作詞：岩谷時子、作曲：宮川泰による楽曲のカバー。演奏には東京スカパラダイスオーケストラが参加しています。
10. 幸せになりたい (4:26)
11. Stairway (5:23) - 本作リリース後に10thシングルとしてシングルカットされた楽曲。
12. Yes,we're alone (4:14) - 9thシングル「ラストツアー 〜約束の場所へ〜」のカップリング曲として収録されていた楽曲です。
13. 道の果て (6:40)
14. ラストツアー 〜約束の場所へ〜 (日本武道館 Live Version) (7:17) - 9thシングル曲のライブテイクバージョンをボーナストラック的に収録。

『СПАСИБО』は、Bluem of Youthの歴史において、テレビ番組との連携から生まれた異色の経歴を持つ作品であり、彼らの音楽性が多くのリスナーに届けられた重要な一枚と言えるでしょう。

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