④計画

マルよん計画（第四次海軍軍備充実計画）

大日本帝国海軍が制定した「マルよん計画」は、昭和14年度から19年度にかけて進められた海軍の軍備充実に関わる重要な計画です。正式には第四次海軍軍備充実計画と呼ばれていますが、一般的には「マルよん計画」として知られています。この計画は海軍国防所要兵力整備の一環として、より具体的な艦艇や航空力の整備に重点を置いています。

計画の概要

この計画は昭和14年度から昭和19年度までの6年間にわたり実施されるもので、主要な目標として艦艇80隻の建造と航空隊75隊の整備を掲げています。計画の予算は艦艇建造に約12億0578万円、航空隊の整備に約3億7294万1千円という巨額に上ります。初期の計画では、アメリカの軍備強化を受けてその開始時期が1年繰り上げられました。

艦艇の種類と計画

1. 戦艦: 2隻（大和型）
- 第110号艦（信濃）、第111号艦は建造中止となり、空母として完成させた。

1. 航空母艦: 1隻（大鳳）
- 第130号艦。

1. 巡洋艦: 乙型4隻、丙型2隻
- 乙型は6600トンの阿賀野型。
- 丙型は8200トンの大淀型。

1. 駆逐艦: 甲型18隻、乙型6隻
- 甲型は陽炎型、乙型は秋月型を表します。

1. 潜水艦: 1隻の甲型、15隻の乙型、10隻の海大型、練習艦1隻、飛行艇母艦1隻、掃海艇6隻、駆潜艇4隻、急設網艦1隻、給油艦1隻に類する艦艇の建造が予定されていました。

調整された計画

計画の進行に伴い、いくつかの設計変更が盛り込まれました。例えば、航空母艦のサイズが変更され、巡洋艦の建造数も削減されたことが挙げられます。初期に予定されていた艦艇や航空機の数は実際の建造計画とは乖離が見られました。

計画の影響と戦時編制

戦時においては、この建造計画に基づく艦隊の編制が具体的に設定されました。連合艦隊は第1艦隊、第2艦隊などに分かれ、それぞれの艦隊で指定された艦艇を編成したのです。例えば、第1艦隊には新造の戦艦と巡洋艦が配置され、航空戦隊には大規模な航空母艦群が含まれました。

特に、戦時編制の計画は戦局の変化に応じて流動的に対応する必要がありました。これは、海自体が商業航路や輸送の重要な拠点であったため、艦艇の性能や数が戦力に直結する重要な要素だったのです。

本計画は、大日本帝国海軍の軍備計画の新たな局面を示し、事実上の改編が求められる時代における戦略的な基盤となりました。政策上の変遷や国際情勢の変化が与えた影響は計り知れなく、これにより日本の海軍は次第に戦争へと突入することになりました。

まとめ

「マルよん計画」は、海軍の国防力を高めるための重要な基盤であり、その結果、多くの艦艇が建造され、帝国海軍の戦力強化に寄与しました。公式には多くの計画の中でも特有の位置づけを持っていますが、実際に達成された目標はさまざまな要因により予定を下回る結果となりました。

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