☆Taku Takahashi

☆Taku Takahashi：音楽プロデューサー、DJとしての軌跡と多様な活動

1974年生まれ、神奈川県横浜市出身の高橋拓（通称：☆Taku Takahashi）は、日本の音楽シーンを代表するDJ、音楽プロデューサーである。m-floのメンバーとして広く知られる一方、Ukatrats FC、ravexといったグループにも参加し、多様な音楽性を持ち合わせている。さらに、自身で主宰するレーベルやインターネットラジオ局も運営しており、音楽業界への影響力は計り知れない。

幼少期から音楽への情熱

父親が学習塾を経営する家庭で育ち、幼少期から音楽に触れてきた。名門セント・メリーズ・インターナショナル・スクールでは、ミクスチャー・ロックバンド「N.M.D.」でドラム、作曲、打ち込みを担当。そのドラム演奏は、後にミュージックビデオで確認できるほど卓越していた。高校時代には、音楽仲間としてホフディランの小宮山雄飛と交流を持つなど、音楽への関心は深く、既に才能を垣間見せていた。複数のレコード会社からメジャーデビューのオファーを受けるも、大学進学を優先。

ロサンゼルス留学と音楽活動の再開

大学進学のためにアメリカ合衆国ロサンゼルスのオクシデンタル大学へ留学。物理学、経済学、哲学など幅広い分野を学んだのち、アジア学を専攻。しかし、留学生活が始まって半年後、音楽への情熱が再び燃え上がり、近隣の音楽学校に通い始め、DJ、作曲活動、デモテープ制作を再開した。この経験は、彼の音楽性を多角的に深めるきっかけとなった。

m-floデビューと音楽活動の多角化

帰国後の1997年には女性ボーカルとのユニット「Love Soul」を結成。竹村延和、小西康陽、スチャダラパーといったアーティストから影響を受けながら、自身の音楽性を模索。その後、デモテープがきっかけでARTIMAGEの浅川真次と出会い、1999年にm-floとしてメジャーデビュー。m-floでは主にトラックメイキングを担当する一方、ラップやボーカルパートも手掛け、楽曲に多様な魅力を加えている。

レーベル運営、他アーティストへの楽曲提供、DJ活動

m-floとしての活動と並行して、数々のアーティストへの楽曲提供やリミックス、そして自らのレーベル「Tachytelic Records」を主宰。日之内エミのデビューアルバムを全曲プロデュースするなど、プロデューサーとしての才能も開花させた。さらに、代官山AIRで自身のイベント「Tachytelic Night」を隔月で開催するなど、クラブDJとしても精力的に活動している。

その活動は国内にとどまらず、海外アーティストへのリミックスも数多く手掛ける。The Ting Tingsやカルヴィン・ハリス、レディー・ソヴァリンといった海外アーティストのリミックス作品は、イギリスのシングルチャートで上位にランクインするなど、国際的な評価を獲得している。

さらなる活動の展開

2010年にはレーベル「TCY Recordings」を設立。国内外の若手クリエイターを育成し、世界のダンスミュージックシーンに新たなクラブ・アンセムを提供している。アニメ「パンティ＆ストッキングwithガーターベルト」のサウンドトラックをプロデュースするなど、活動領域も多岐にわたる。ソロプロジェクト「THE SUITBOYS」を始動させ、MIX CDをリリース。

2011年には、VERBAL、大沢伸一、FPMなど国内外の大物DJがレギュラー出演するインターネットラジオ「block.fm」を開局。自身もレギュラー番組を担当している。

人物像

m-floのVERBALと共に、サングラスをトレードマークとして知られるが、デビュー当初はサングラスはあまり着用していなかった。SF作品、特にスタートレックやガンダムシリーズの大ファンであることも知られており、その影響はm-floの作品にも垣間見える。押井守監督作品「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」にも強い影響を受けているという。

サッカー、テレビゲーム、カタンといった趣味も持ち合わせている。特に「ウイニングイレブン」シリーズの熱狂的なファンであり、2006年発売の「ワールドサッカーウイニングイレブン10」のオープニングテーマを制作した。また、Macintoshユーザーであり、飛行機マニアである一方、飛行機恐怖症という一面も持つ。

これらの多様な興味関心と才能、そして並々ならぬ努力が、☆Taku Takahashiという唯一無二の存在を作り上げている。彼の音楽活動は、これからも世界中の音楽ファンを魅了し続けるだろう。

もう一度検索