ああ播磨灘

ああ播磨[[灘]]

『読むと強くなる横綱漫画 ああ播磨[[灘]]』は、さだやす圭による日本の相撲漫画で、『モーニング』(講談社)にて1991年から1996年まで連載されました。単行本は全28巻、文庫版は全14巻で刊行されています。

概要

従来の相撲漫画とは異なり、主人公の播磨[[灘]]は登場時から既に横綱という設定です。一度も負けられない宿命を背負い、次々と現れる強敵に立ち向かう播磨[[灘]]。読者は、播磨[[灘]]が勝利するとわかっていても、その過程にハラハラさせられます。また、ライバル力士たちの人間ドラマを丁寧に描き込むことで、読者が敵役に感情移入できるような構成となっています。

播磨[[灘]]は、その強さだけでなく、仮面を被って土俵入りするなど、角界の伝統や作法を無視する行動でも注目を集めます。相撲協会は、その行動を阻止しようとしますが、実力で播磨[[灘]]を倒すまでは追放できません。播磨[[灘]]の真意は必ずしも明確ではなく、時には相撲界のルールを擁護する側に立つこともあり、その予測不可能性が作品の緊張感を高めています。

M.A.T.原作、竜崎遼児作画の相撲漫画『雷電王』に登場する横綱・播磨鷹との関係も、本作に影響を与えています。『雷電王』で主人公と死闘を演じた播磨鷹に対し、本作では播磨[[灘]]が自身の綱を奪ったプロレスラーを瞬殺するエピソードが描かれました。

あらすじ

9月場所初日、新横綱・播磨[[灘]]は仮面を被って土俵入りし、観客を驚かせます。さらに、双葉山の69連勝を超えること、そして一度でも負けたら即引退することを宣言します。相撲協会を敵に回し、播磨[[灘]]の快進撃が始まります。

逸話

連載当時、若貴ブームが起こり、作者のさだやす圭も大[[相撲]]に関するコメントを求められることが多くなりました。しかし、ユーモアのつもりで言ったことが、挑発的な物言いとして報道されることもあり、作者は困惑したといいます。

特に、当時大関だった小錦の横綱昇進問題に関して、「あの身体に綱を締めたらどうなるか見てみたい」と語った言葉が、実際とは異なるニュアンスで伝えられてしまったことを、作者は後悔し、総集編の巻末コメントで小錦に謝罪しています。

なお、「播磨[[灘]]」という四股名は、連載当時およびアニメ放送当時は架空のものでしたが、2017年5月場所に尾上部屋所属の力士が「播磨[[灘]]隼斗」と改名し、2021年3月場所までその名を名乗りました。

登場人物

播磨[[灘]]勲（はりまなだ いさお）

本作の主人公。型破りな言動で相撲界を騒がせる横綱。土俵上では圧倒的な力を見せる一方、伝統やルールを無視する行動も多い。相撲に対しては誰よりも真摯で、自らの命を懸けてその道を追求しています。

雷光親方（らいこう）

播磨[[灘]]の師匠。実直な人柄で、播磨[[灘]]の破天荒な行動に振り回されながらも、温かく見守っています。弟子の育成には定評がありますが、自身は平幕止まりだったため、部屋の外での仕事は雑用ばかりです。

前田亜希子（まえだ あきこ）

能面を被って雷光部屋に現れ、播磨[[灘]]に嫁入りを志願した女性。後に、播磨[[灘]]と結婚し、彼の傍で支えます。美人でしっかり者であり、播磨[[灘]]の良き理解者です。

八田登（はった のぼる）

暴力団九州玄界組の組長。播磨[[灘]]に惚れ込み、全てを捨てて彼に尽くすようになります。播磨[[灘]]からの信頼も厚く、彼の化粧回しの揮毫を任されています。

その他、数多くの個性的な力士や相撲関係者が登場し、物語を彩ります。

アニメ

1992年には、『見ると強くなる 痛快!横綱アニメ ああ播磨[[灘]]』のタイトルでテレビアニメ化されました。テレビ東京系で全23話が放送され、相撲を題材とした珍しい作品として話題となりました。

ああ播磨[[灘]]外伝ISAO

『イブニング』(講談社)にて連載された『ああ播磨[[灘]]』の前日談。播磨[[灘]]の中学から高校生時代を描いた作品です。

関連商品

ゲームギア、ゲームボーイ、メガドライブでゲーム化されています。

関連項目

播磨[[灘]]
日下開山

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