あおば出版

株式会社あおば出版

株式会社あおば出版は、1989年7月26日に設立され、東京都新宿区に位置した出版社です。主に動物に関するシリーズや女性向け漫画[[雑誌]]の発行を行っていました。会社の特徴として、独自のテーマで雑誌を展開していた点が挙げられます。

沿革

設立から約18年後の2007年7月6日、あおば出版は東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請しました。申請時の負債額は約13億6000万円に達しており、非常に困難な状況に直面していました。これを受けて、同年7月9日には東京都新宿区内で債権者説明会が開催され、債権者とのコミュニケーションと今後の方針についての説明が行われました。

その後、8月13日に破産手続きのための保全管理が開始され、9月10日には正式に破産手続き開始決定が下されました。これにより、株式会社あおば出版はその活動の大半を停止せざるを得なくなりました。

雑誌の発行

あおば出版が発行していた雑誌には、いくつかの人気タイトルが存在しました。特に「ハムスター倶楽部」は、愛くるしいハムスターをテーマにした雑誌として、多くのファンに支持されました。しかし、ハムスペと呼ばれる別の雑誌については、版元がイースト・プレスに移った後、休刊となってしまいました。

他にも「さくら愛の物語」や「ねこだま」、さらには「サクラミステリー」「サクラミステリーデラックス」などもリリースされ、特にミステリーシリーズは多くの読者に支持を受けていました。サクラミステリーデラックスはメディアックスに版元が移管されたのちも存続しており、今でもその名を知る人は少なくありません。

また、「COMICジャンク」や「ヒレピン」といった雑誌もラインナップに含まれており、広範囲な読者層にアプローチしていました。そのため、あおば出版は一時的ではありますが、特定のジャンルに根差した出版スタイルで注目を集めていたのです。

経営者の背景

あおば出版の社長である江尻徳照氏は、時事評論家としても名を馳せた増田俊男氏の義弟という背景を持っていました。家族が影響を与えた可能性があるものの、専門知識や視点を持ち合わせていたことが彼の経営にどのように作用したのかは一つの興味深いポイントです。

その他の情報

なお、あおば出版は、青葉出版という教科書などを発行する別の出版社とは一切関係がありません。そのため、両者の名前を混同しないよう注意が必要です。

設立から破産に至るまでの間に多くの読者に愛され続けたあおば出版ですが、その後の動向については様々な憶測がなされています。文学としての特異性や市場でのニッチな存在感を重視したその活動は、今もなお多くの出版関係者や読者にとって記憶に残る存在です。

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