あきぐも (護衛艦)

護衛艦「あきぐも」の概要

「あきぐも」は、海上自衛隊に所属する護衛艦で、ローマ字表記はJDS Akigumo（DD-120、TV-3514）です。やまぐも型護衛艦の5番艦として位置づけられています。さらに、「あおくも型」に分類されると2番艦としても知られています。この艦名は「秋の空に浮かぶ雲」に由来しており、旧海軍の陽炎型駆逐艦「秋雲」の艦名を受け継いだ二代目です。

艦歴

「あきぐも」は、昭和46年度防衛力整備計画に基づき、1972年7月7日に住友重機械工業の浦賀工場で起工されました。1973年の10月23日に進水、翌年の7月24日に正式に就役し、第2護衛隊群第23護衛隊に配属され、佐世保を母港としました。就役当初から可変深度ソーナー（VDS）を搭載していることが特徴です。

1976年の夏には、護衛艦「あおくも」及び潜水艦「なるしお」、P-2J偵察機8機とともにハワイでの派遣訓練に参加し、国際的な訓練活動を展開しました。

1979年の10月5日には、長崎県の寺島泊地で夜間投錨訓練を行っていた際に、僚艦「あおくも」との接触事故が発生しました。照明を使用せず月明かりのみの中で行われた訓練中に、お互いの艦が接触し、「あきぐも」の右舷後部に破孔が生じたものの、負傷者はありませんでした。

1980年には第24回遠洋練習航海に参加し海自の若手を育成しました。1982年3月27日には、第23護衛隊が第4護衛隊群に編成替えとなり、定係港も大湊へと変更されます。

その後、1990年には大湊地方隊に編成替えされ、1997年には隊番号の改正が行われ、第23護衛隊が第25護衛隊へと変更されました。

2000年3月31日には有珠山噴火に伴う災害派遣活動に従事し、限られたリソースをもとに人々を救助しました。

その後、2000年6月13日に練習艦へと種別変更され、艦籍番号もTV-3514に改められ、練習艦隊第1練習隊に編入され、定係港が呉に転籍されました。

2005年の2月16日には正式に除籍されることになりました。この期間、就役中の総航程は約60万海里に達し、地球を約29周分に相当します。

参考文献

以下の資料が、本艦「あきぐも」の歴史を知る上で役立つ文献として知られています。

• - 石橋孝夫 著『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
• - 『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)
• - 『世界の艦船』第750号 (海人社、2011年11月号)

以上が海上自衛隊の護衛艦「あきぐも」の詳細です。

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