あさかぜ (護衛艦)

海上自衛隊護衛艦「あさかぜ」の軌跡

「あさかぜ」（DDG-169）は、海上自衛隊が保有していたたちかぜ型[[護衛艦]]の2番艦です。「あさかぜ」という艦名は、「日の出後しばらくの間、陸から海へ、または山頂から山麓へ吹く風」を意味し、日本の艦艇名として伝統的に使用されてきました。初代は神風型駆逐艦、2代目は同型駆逐艦、3代目はあさかぜ型[[護衛艦]]（DD-181）がその名を継承しており、「あさかぜ」（DDG-169）は4代目にあたります。

艦歴

「あさかぜ」は、第四次防衛力整備計画に基づき、昭和48年度計画3,800トン護衛艦2309号艦として三菱重工業長崎造船所で建造されました。1976年5月27日に起工、1977年10月15日に進水、1979年3月27日に就役し、第1護衛隊群に直轄艦として編入され、横須賀に配備されました。

1979年8月10日から12月11日：ターター装置装備認定試験（SQT）のため、アメリカのロングビーチへ派遣。
1981年3月27日：第1護衛隊群隷下に新編された第61護衛隊へ「あまつかぜ」とともに編入。
1982年、1984年、1988年：環太平洋合同演習（リムパック）に参加。
1982年11月2日から12月2日：護衛艦「はるな」「しらね」およびP-2J 8機とともにハワイ派遣訓練に参加。
1985年4月25日から7月13日：護衛艦「しらね」「さわかぜ」とともに米国派遣訓練に参加。
1991年6月27日から8月28日：護衛艦「くらま」「せとぎり」とともに米国派遣訓練に参加。
1995年3月16日：第4護衛隊群隷下に新編された第64護衛隊へ「たちかぜ」とともに編入。
1998年3月20日：定係港が佐世保へ転籍。
2002年7月1日：テロ対策特別措置法に基づき、護衛艦「いなづま」と共にインド洋に派遣。同年10月29日に帰国。
2004年：リムパックに参加。
2008年3月12日：あたご型[[護衛艦]]「あしがら」の就役に伴い除籍。

就役期間中、「あさかぜ」は地球約36周分に相当する72万9,187海里を航行し、国際協力にも積極的に貢献しました。除籍後、2008年4月から佐世保基地沖の佐世保湾内に係留されていましたが、2009年8月中旬に佐賀県伊万里市の伊万里港へ曳航され、解体作業が開始。2010年3月に解体を完了しました。

歴代艦長

歴代の艦長については、詳細な情報が不足しているため、割愛させていただきます。

ギャラリー

（画像は省略）

参考文献

石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』（並木書房、2002年）
* 『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』（海人社、2004年）

「あさかぜ」は、その長い艦歴を通じて、海上自衛隊の任務遂行と国際親善に大きく貢献しました。その名は、日本の海を守る корабль реликвия として、永く記憶されることでしょう。

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