あさゆき (米)

あさゆき：日本の低アミロース米

あさゆきは、青森県で開発されたイネの品種で、その名は早朝の雪をイメージして名付けられました。これは、青森県産業技術センター農林総合研究所の藤阪稲作部で育成された粳の品種であり、ミルキークイーンの血を引くものです。2015年に第1種認定品種に指定され、その魅力は広がりを見せています。

背景と育成

青森県では2008年まで「ねばりゆき」という低アミロース米が認定品種として利用されていましたが、アミロース含有率の変動が激しいために生産現場でのトラブルが多発していました。そのため、安定した品質が求められ、新たに育成されたのが「あさゆき」です。

この品種は、2002年に「相624」と「相612」の交配から始まり、多くの世代を経て2009年に地方系統名「ふ系228号」として認定されました。2015年には特性が評価され、正式に登録されたことでその存在感が確立されました。

特徴

あさゆきは従来の「ねばりゆき」に比べて出穂期や成熟期が早く、特に青森県では中生の早とされています。穂数や耐倒伏性においても優れた特性を持っており、いもち病への抵抗性も確認されています。特に、白米のアミロース含有率は約10%と低く、冷めても美味しさを保つ点が評価されています。このため、お弁当や冷凍押し寿司に適しており、様々な料理シーンで重宝されるライスです。

食味と利用

炊飯した際のあさゆきは、粘りが強く、しっかりとした食感が特長です。そのため、冷めても美味しく、弁当や押し寿司などの用途において非常に人気があります。また、他のアミロース値の高い粳米品種と混ぜることで、味を向上させる効果があるとも言われています。

認知度の向上

あさゆきは2016年のテレビ番組で取り上げられる機会があり、この露出により広く知られるようになりました。これにより、生産者や消費者の視点からも注目を集めることとなり、青森県における代表的な品種の一つとして位置づけられるようになりました。

まとめ

あさゆきは低アミロース米の新たな選択肢として、青森県を中心に人気を集めています。この品種の開発背景や特性、利用方法について知ってもらうことで、さらなる市場拡大と新たな発見が期待されています。青森県の豊かな自然の中で育まれたあさゆきを、是非一度味わってみてはいかがでしょうか。

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