あとは寝るだけ (テレビドラマ)

テレビドラマ『あとは寝るだけ』の紹介

『あとは寝るだけ』は、テレビ朝日系列で放送されたドラマで、1983年4月14日から7月7日まで全13話が放送されました。毎週木曜日の21時から21時54分に放映され、心あたたまるストーリーと個性的なキャラクターたちが描かれています。

概要

物語は東京下町の質屋「上州屋」を舞台に、不幸な境遇を抱えた人々が巻き起こすシュールなコメディです。ドラマの中心となるのは、質屋の店主である父・英三郎に反発し、家を出た息子の洋次です。洋次は、妻である小雪を連れてもう一度自宅へ戻りますが、そこには借金に苦しむ従業員たちが待っています。

彼らは「北関東逆境会」を結成し、理不尽な店主に立ち向かう姿勢を示します。登場人物たちは、それぞれが持つ悲しい過去や不当な扱いに立ち向かうために、時には微笑ましい、時には心に響くやりとりを展開します。

タイトルの由来

本作のタイトルは、もともと「メイッパイ落ちこぼれ」という案が存在していましたが、糸井重里の提案によって「『あとは寝るだけ』に変更されました。この言葉には、人生の皮肉やあきらめとも取れる意味が込められており、キャッチーな響きが視聴者の興味を引きます。

スタッフ

このドラマは、原案を松原敏春が手掛け、プロデューサーには石橋紘が起用されました。脚本も松原敏春が担当し、演出は久世光彦が行っています。また、技術面ではテレビ朝日の安保洋一と山内克彦がカメラを担当し、音楽は都倉俊一が作曲を手がけ、魅力的なテーマ曲と挿入歌がストーリーを盛り上げました。

主要キャスト

ドラマには数多くの個性的なキャラクターが登場します。質屋「上州屋」の主人、英三郎役には三木のり平がキャスティングされました。彼は太平洋戦争後に質屋を開業し、冷酷な性格を持ちながらも、色事を好むという複雑な人物です。

次に、堺正章が演じる洋次は元プロボウラーで、家族との関係に悩みながら小雪に依存する生活を送ります。小雪役の樋口可南子は元歌手としての過去を持つが、英三郎の前では極端な態度を見せる一面があります。また、上州屋の従業員たちには、柄本明が演じる貫一や、石井愃一が演じる留作など、個性豊かなキャラクターたちが揃い、物語に深みを与えています。

物語のテーマ

『あとは寝るだけ』は、ただのコメディにとどまらず、人生の厳しさや人間関係の複雑さも描いています。登場人物たちはそれぞれのバックグラウンドや悩みを抱えながら、逆境に立ち向かう姿が印象的です。「北関東逆境会」の結成や、理不尽な運命に抗う彼らの姿は、視聴者に共感と思索を促す要素を持っています。

結論

『あとは寝るだけ』は、シュールな笑いとともに人生の様々な側面を描き出す魅力的なドラマです。過去の悲しみや社会の不条理に立ち向かう登場人物たちの物語は、今も多くの観衆に語り継がれています。視聴者に笑いと感動を与えるこの作品は、放送からかなりの月日が経った今でも、日本のテレビドラマの中で特別な存在であると言えるでしょう。

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