いかりスーパーマーケット

いかりスーパーマーケット：近畿地方を代表する高級スーパーの軌跡

1961年、兵庫県尼崎市に創業した「いかりスーパーマーケット」は、近畿地方、特に阪神間、神戸市、大阪市、北摂地域で広く知られる高級スーパーマーケットです。創業者の行光博志氏は、当初は兄の洋菓子卸業を手伝っていましたが、レジスター営業マンとの出会いをきっかけにスーパーマーケットへの進出を決意しました。

創業と成長：輸入食材とオリジナルブランド

神戸に近い立地条件を活かし、いかりスーパーマーケットは創業当初から他店にはない珍しい輸入食材を積極的に取り揃えました。その品揃えは「いかりに行けば珍しいものが手に入る」と評判となり、顧客の信頼を獲得することに成功しました。

さらに、独自のブランド戦略にも注力しました。フランスパン製造から始まった「ikariブランド」は、現在では数多くのオリジナル商品を展開し、顧客に愛される存在となっています。高品質な食材と独自のブランド戦略が、いかりスーパーマーケットの成長を支えてきました。

企業データと歴史

本社所在地: 兵庫県尼崎市塚口町

資本金: 1億3915万円 (2007年時点)

売上高: 334億円 (2007年3月期)

創業以来、いかりスーパーマーケットは積極的に店舗展開を進めてきました。1967年には株式会社として設立され、その後、宝塚物流センターの開設や、JR大阪店、首都圏への初進出（ecute大宮店）など、事業拡大を図ってきました。近年では、神戸三宮店、岡山県初出店となる「いかり井原店おいしい館」（2023年10月末閉店）などをオープンさせ、常に変化する市場に対応する姿勢を見せています。

店舗展開と関連会社

いかりスーパーマーケットは、本社のある塚口店を本店として、近畿地方を中心に多数の店舗を展開しています。かつては小規模店舗「Anchorlet」も展開していましたが、現在はJR芦屋店のみとなっています。京都市内には、関連会社の株式会社ライクスが運営する「いかりライクス」ブランドの店舗が存在しています。

また、関連会社として、株式会社楽粹（豆腐、揚げ類の製造）、株式会社グルメフーズ（中国料理レストラン）、株式会社イナブコトレーディング（輸入）、株式会社イナブコ（メンテナンス）など、多様な事業を展開しています。これら関連会社との連携により、いかりスーパーマーケットは、食品スーパーマーケット事業にとどまらず、幅広い事業を展開している企業へと成長を遂げています。

挑戦と未来：変化への対応

近年では、郊外型店舗の減少や消費者の変化に対応するため、新たな戦略も模索しています。「いかり井原店おいしい館」の閉店は、その一例と言えるでしょう。今後の展開においては、顧客ニーズの変化を的確に捉え、高品質な商品とサービスを提供し続けることが重要になります。

いかりスーパーマーケットは、創業以来、常に変化を恐れず、挑戦を続けてきました。今後、どのような展開を見せていくのか、注目が集まります。

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