いぜん

いぜん：日本の新進気鋭の漫談芸人

いぜん（1998年4月23日生まれ）は、現在日本で活躍するお笑い芸人で、吉本興業東京本部に所属しています。中国の北京市に生まれ、本名は李怡然（り いぜん）。彼の名字「怡然」は、「喜び」と「楽しむ状態を人に与える」という意味を持つことからもわかるように、彼自身が人を笑わせることを得意としていることがうかがえます。

幼少期からお笑いの道へ

いぜんは一人っ子として育ち、幼い頃から人を笑わせることが好きでした。学校では成績も優秀で、多くの時間を教員の話にツッコミを入れることに費やしていたといいます。彼は高校生の時に嵐の楽曲『ワイルド アット ハート』のミュージックビデオを偶然見つけ、その影響で日本のテレビ番組にも興味を持つようになりました。その後、日本語を独学で学ぶことになり、特に女性芸人に強く感化され、芸人になる夢を持ち始めました。

彼が影響を受けた芸人の中には、明石家さんまや千鳥、かまいたちなどがいます。多くの有名芸人が吉本興業に所属していることを知り、彼もまたその仲間入りをしたいと考えるようになります。

学業と芸人活動の両立

北京市内の高校を卒業後、2019年に日本へ留学。東京都立大学に入学しましたが、彼の芸人としての道は簡単ではありませんでした。NSC（吉本総合芸能学院）の面接の日に、彼は誤って別の行列に並んでしまい、面接に間に合わなかったのです。
尽きることのない芸人への情熱は彼を松竹芸能養成所へと導きましたが、コロナ禍での制約から思うような活動ができず、最終的にNSC東京校に入学しました。そこでの彼の活動は着実に進展し、大学院では核融合反応の研究に取り組みながらも、芸人としてのキャリアを追求しています。彼は2026年に大学院を卒業予定で、卒業後もお笑い活動を続ける意向です。

メディアでの活躍と受容

2025年1月には日本テレビの番組『千鳥かまいたちアワー』に出演し、その独自のスタイルで多くの視聴者を引きつけました。彼のネタでは、特有の口調や中国の文化を取り入れたギャグが特徴であり、これにより短期間でSNSのフォロワー数を大幅に増加させることに成功しました。また、2024年には渡辺ポットとのコンビ『いぜんポット』としてM-1グランプリにも出場し、3回戦まで進んでいます。

知識と特技

いぜんはサッカーの3級審判員やオープンウォーターダイビングの資格を有しており、特技には太極拳や中国語の早口言葉も含まれています。3か国語を話すことができるトリリンガルであるため、幅広い活動を展開できるのが大きな強みです。
好きな作家には東野圭吾や伊坂幸太郎が挙げられ、幅広く文学にも興味を持っています。

独自の芸風

その芸風は、一人漫談が主流であり、「～ぇよ」という独特のフレーズを多用することで親しみやすさを持たせつつ、毒舌を交えたスタイルが特徴です。また、彼が着用する衣装はチャイナドレスであり、ネタの口調とのギャップが受けているとのことです。自身のアイデンティティを活かしながら、様々な面白さを引き出しているのです。

自身の昔のコンプレックスを乗り越え、今ではその要素を武器にして笑いを生み出していますいぜんは、多様なバックグラウンドを活かしながら、日本のお笑い界で確固たる地位を築いている新星です。

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