いまむらいづみ

今村いづみは、1933年1月22日に東京で生まれました。彼女の父は、劇団前進座の座員であった藤川八蔵です。幼少期から演劇に触れる環境で育ち、1937年には新協劇団の『アンナ・カレーニナ』で初舞台を踏みました。1949年5月に前進座に入座し、『真夏の夜の夢』に出演するなど、劇団の中心メンバーとして活躍しました。

1951年には、芸名を「今村いづみ」として、今井正監督の映画『どっこい生きてる』に出演し、映画界にも進出しました。その後も舞台を中心に活動を続けながら、1984年には『エリザベス・サンダースホーム物語』で沢田美喜役を演じ、第9回菊田一夫演劇賞を受賞しました。これは彼女の演技力が広く認められた証となりました。

映画への出演も継続しており、1985年には映画『白い町ヒロシマ』に出演しています。また、テレビドラマにも数多く出演しており、1989年にはTBSの「花王 愛の劇場」『ああわが家』にレギュラー出演、1992年にはフジテレビの『一枚の写真』に出演しています。1993年には、三浦綾子原作の『母』で小林セキ役を演じ、舞台で初主演を果たしました。近年では、2006年に映画『恋するトマト』、2016年にはドラマ『居酒屋もへじ5～母という字～』に出演するなど、幅広いジャンルで活躍しています。

今村いづみは、舞台、映画、テレビドラマと多岐にわたる分野で活躍し、その演技力は多くの人々を魅了しています。また、前進座附属養成所の所長として、後進の育成にも力を注いでいます。著書には『夢いっぱい 精一杯 芝居と私と前進座』（新日本出版社、1993年）があります。実娘は元女優の佐藤万理、甥は俳優の藤川矢之輔、姪は女優の今村文美と、演劇一家としても知られています。彼女の所属劇団のサイトでは、詳細なプロフィールが公開されています。

今村いづみの長年の演劇への貢献は、演劇界にとって非常に大きいものであり、彼女の今後の活躍も期待されています。

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