うごけぼくのえ

うごけぼくのえ

『うごけぼくのえ』は、1974年から1976年の間、NHK総合テレビで放送された幼児向け番組『おかあさんといっしょ』の一コーナーです。この作品は、作家飯沢匡によって創作され、デザインは土方重巳、音楽は小森昭宏が手がけました。番組は、視聴者から送られた子供たちの絵の中にネズミのキャラクターたちが冒険する様子を描いています。

基本情報

本作は、3匹のネズミたちが主人公となり、彼らの友達であるフクロウの悪者アウル博士に立ち向かう物語です。ネズミたちが登場した絵の中で繰り広げられるストーリーも、クロマキー技術を駆使して表現されており、視覚的にも楽しませてくれます。特筆すべきは、メインキャラクターであるネズミたちが同じ種類であることが、歴代の人形劇の中でも特異だった点です。

番組の放送形式もユニークで、放送日は前作『とんでけブッチー』と同じ月曜日であり、15分という短い時間で展開されます。また、ポリ役の増山江威子は、前々作『とんちんこぼうず』以来の復帰であり、本作の放送期間中のメインキャラクターを務めました。

放送年数と独自性

『うごけぼくのえ』の放送期間は2年にわたり、後に放送された番組『モノランモノラン』と並んで短いものでした。特に『とんちんこぼうず』の1年半という短さに次ぐもので、番組の最後の部分では、ネズミたちがフクロウに勝つ様子が描かれています。しかし、この人形劇はおかあさんといっしょの中で、曜日別のコーナーとしての形が次回作『ミューミューニャーニャー』まで続くことがなかったため、特に印象深く残るものでした。また、飯沢匡、土方重巳、小森昭宏のチームによる人形劇としても、本作が最後となります。

番組の保存状況

放送後、NHKには『うごけぼくのえ』の放送用テープがひとつも残されておらず、少し困難な状況にありました。しかし、出演者の浜井都（現在の河村都）が個人的に録画していたテープ9本がNHKに提供され、2018年3月6日に放送された『ひるまえほっと』で紹介されることとなりました。また、同年11月16日には、河村が第1回から第30回までの台本を提供することで、いくつかの放送日も確認されるに至りました。このように、放送の歴史を振り返るためのウェブサイトも制作されたことから、本作への関心が高まっていることが伺えます。

キャラクター紹介

コリ （ネズミ）

声を担当したのは野沢雅子。しっかり者で、緑色のオーバーオールを着ています。

ポリ （ネズミ）

声は増山江威子が担当し、ちゃっかり者の性格です。頭にリボンを着けた白いネズミで、赤い目が特徴です。

カリ （ネズミ）

肝付兼太が声を担当するうっかり者の黒いネズミ。縞模様の服を着ています。

アウル博士 （フクロウ）

悪役のキャラクターであり、声の担当者は公開されていません。空を飛ぶ傘を持ち、ネズミたちに挑みますが、最終的には彼らに敗れてしまいます。

浜井都

番組の司会者で、視聴者の子供たちから送られた絵を紹介しながら、物語を展開させる重要な役割を担っています。

主題歌

主題歌「コリカリポリのうた」に関する詳細はほとんど不明ですが、番組の魅力を高める要素となっていました。

スタッフ情報

• - 企画: NHKエデュケーショナル
• - 音楽: 小森昭宏
• - デザイン: 土方重巳
• - ナレーション: 浜井都

このように、『うごけぼくのえ』は、短期間ながらも独自の魅力を持ち続けた人形劇であり、現在でも多くの人に親しまれています。

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