うっでいぽこ

うっでいぽこ (Woody POCO)

『うっでいぽこ』（Woody POCO）は、1986年10月22日にデービーソフトから発売された、アドベンチャー要素を持つ横スクロール型アクションロールプレイング[[ゲーム]]です。主人公ぽこを操作し、木の人形にされてしまった理由を探るため、かつて彼を人間にしてくれた妖精を探す冒険に出ます。英語表記は"Woody POCO"ですが、日本語での正式名称は「うっでいぽこ」です。

開発はデービーソフトが担当しました。プログラムは、同社のパソコン用ソフト『ヴォルガード』（1985年）を手掛けた小林貴樹と松井文也が担当。音楽は、同じく同社のファミリーコンピュータ用ソフト『頭脳戦艦ガル』（1985年）の斉藤康仁が担当しています。

同年にX1、PC-9801に移植された他、1987年にはファミリーコンピュータ、FM77AV、MSX2にも移植されました。MSX2版は、2002年にプロジェクトEGG、2006年にi-revoでWindows用ソフトとして配信。FM77AV版は2003年にプロジェクトEGGから配信されています。ファミリーコンピュータ版は、ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」でシルバー殿堂入りを果たしました。

ゲーム概要

基本的なゲームシステムは、コナミの『がんばれゴエモン!からくり道中』（1986年）と類似しています。ゲーム内には時間や季節の概念があり、一度に所持できるアイテム数に制限があるため、アイテムの所持や使用順序が謎解きに影響を与えます。

ゲーム中には、店でアイテムを盗むことも可能です。ただし、盗みを働くと主人公の見た目が泥棒風に変化し、ホテルと質屋以外の店には入れなくなります。元の姿に戻るには、各ステージの特定の場所（スロットマシーンがある場所）で、盗みを働いた回数分の試練（旗揚げゲーム）をクリアする必要があります。

パソコン版発売後、ファミリーコンピュータ版が移植・発売されました。主人公のぽこはデービーソフトのマスコットキャラクターの一つとなり、同社製の麻雀ゲーム『今夜も朝までPOWERFULまぁじゃん』にも登場しています。

パソコン版には、お楽しみゲームグッズとして「ぽこオリジナルカレンダー」、「ぽこワールド冒険マップ」、「しっかりマップをメモれるアドベンチャーダイアリー」、「おなさけ付/ぬりえにもなるいじわるゲームマニュアル」が付属していました。

ゲーム発売当時、ゲーム終了後に表示される暗号をメーカーに送ると、「人間になるクスリ?」が贈られるキャンペーンも実施されていました。また、泥棒になっていない状態で女性店員に近づきAボタンを200回連打すると、店員がビキニ姿になるという隠し要素も存在します。

ゲーム内容

アイテムは「右手に持つ」「左手に持つ」「身に着ける」の3通りの使い方が可能です。右手に持ったアイテムはBボタンで投げて武器として使用します。ただし、一部を除き投げると個数を消費するため、重要なアイテムを誤って投げるとクリア不可能になることもあります。左手に持ったアイテムは、特殊効果を発揮したり、民家の人へのプレゼントとして使用します。身に着けるアイテムは、カバンや靴として装備したり、食べ物や薬として使用します。

主なアイテム:

木の玉: 最初から所持。前方にまっすぐ飛ぶ。
バボルの実: 放物線状に飛ぶ。
ろうそく、カンテラ: 暗闇を照らす。カンテラは高価だが長持ち。
宝石箱、お花: 女の子へのプレゼント。
食パン、クロワッサン: 体力を回復。クロワッサンは武器にもなる。
かばん、リュックサック: 持ち運びアイテム数を増加。

ストーリー

かつて人間だった主人公ぽこは、ある日突然木の人形に戻ってしまいます。元の姿に戻るため、ぽこは人間にしてくれた妖精を探す旅に出ます。

登場キャラクター

ぽこ: 主人公の木の人形（男の子）。
おんなのこ: 女の子主人公。選択するとアイテム価格が半額になるなど、難易度が易しくなる。

敵キャラクター

げんさん: お金を盗む。
おおかみ: 体を膨らませて崖を渡る。
テール: しゃちほこのような敵。
森の巨人ロドリゲス: 倒すと宝箱が出現。
太陽の木: 特定のアイテムで停止させることができる。
モアイ: 攻撃すると回転しながら追いかけてくる。
キッド: 義手を飛ばして攻撃。
ドラゴン: 体当たり攻撃。
フラッピー: キノコを投げて攻撃。
鏡の大王じるびび: 最終ボス。倒すと骸骨怪物になる。

移植版

PC-8801
ファミリーコンピュータ
FM77AV
MSX2

スタッフ

メインプログラマー: 小林貴樹
音楽: 斉藤康仁
* グラフィックデザイン: 高殿収

評価

ファミリーコンピュータ版は、『ファミコン通信』のクロスレビューでシルバー殿堂入りを果たしました。また、ストーリーやグラフィックも肯定的に評価されています。

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