うわじま型掃海艇

うわじま型掃海艇について

うわじま型掃海艇（英語: Uwajima-class minesweepers）は、海上自衛隊が運用する中型掃海艇の艦級です。この艦級は従来の掃海艇よりも、より深い海域に敷設された機雷に対応できる能力を備えています。これにより、深深度に設置された機雷からの脅威に対処するための重要な艦艇となっています。61中期防および03中期防の計画において、9隻が建造されました。

来歴

1970年代初頭、アメリカ海軍の優位な原子力[[潜水艦]]に対抗する形で、ソビエト連邦軍は機雷を高性能かつ深深度化させていきました。中には水深2,000メートルにまで投下可能な機雷も出現しました。これら深い場所に配置された機雷は、従来の掃海艇では対処が難しく、潜水艦の運行にとって大きな脅威となります。特に、日本近海の豊後水道や浦賀水道などの重要な航路で機雷が設置されると、呉基地や横須賀基地の潜水隊群の活動に深刻な影響を及ぼすため、海上自衛隊は中深度機雷に対する対処能力の強化が急務となりました。

そのため、61中期防においては、深い海域での機雷に対処できる掃海艇（Mine Sweeper Coastal, MSC）を整備する方針が打ち出されました。また、深深度機雷に対応するための1,000トン型掃海艦も整備され、こちらはやえやま型（01MSO）として知られています。

設計

うわじま型掃海艇の設計は、先代のはつしま型最終型（62MSC）を踏襲しています。材質に関しても、市場で利用される樹種が選択されており、キール摩材にはケヤキが使用されています。主な材料はベイマツ、タモなどが使われています。

主機関は、62MSCの出力を増強した型式である6NMU-TA(B)Iに更新されました。これは、三菱重工業の技術を活かした4サイクル6気筒ディーゼルエンジンで、海中でも機能するよう設計されています。

装備

センサ

機雷探知機としては、62MSCのZQS-2を基に発展したZQS-3-1が搭載されています。この機器は、100キロヘルツや300キロヘルツの周波数を用いて機雷を探知し、類別する能力を有しています。さらに、対水上捜索レーダーのOPS-39-Yも搭載され、より効率的に目標を探知できるようになっています。

機雷掃討具

うわじま型では、機雷処分具が中深度の対応としてS-7 1形に更新されました。これは無人探査機（ROV）で、いくつかの機器が装備され、海底の機雷を正確に探索し、必要に応じて処理する能力を持っています。特に、機雷処分用の爆雷を装備しており、海底の機雷に対して有効な手段を提供します。

関係する機器

機雷掃討には、従来の技術を踏襲した掃海具が使用され、特に喜米類の機雷に対策するための85式磁気掃海具や71式音響掃海具の改良型が装備されています。これにより、様々な深度での機雷処理に柔軟に対応可能です。

配備

2010年に、2番艇「いえしま」が掃海管制艇に種別変更され、新たな役割を果たしています。今後も、うわじま型掃海艇は日本の海域において重要な役割を担い続けることでしょう。

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