ええじゃないか (コースター)

富士急ハイランド「ええじゃないか」：予測不能な4次元絶叫コースター

「ええじゃないか」は、富士急ハイランドにある人気絶叫コースターの一つで、FUJIYAMA、高飛車、ZOKKONと並び「4大コースター」として知られています。2006年7月19日に登場し、その名の通り「ええじゃないか」と叫びたくなるような、予測不能なスリルが味わえるのが特徴です。公式ロゴでは2文字目の「え」が逆さまになっているのもユニークです。

概要

「ええじゃないか」最大の特徴は、座席が前後方向に回転する機構を備えた、日本初の4次元コースターであることです。従来のコースターのループやひねりに加え、座席自体が回転することで、乗客は常に予測不能な動きに翻弄されます。この座席回転により、総回転数14回というギネス記録を達成しています。

出発時には、自動放送で「ぐるぐる回るけどええかな〜?」とアナウンスされ、乗客全員で「ええじゃないか〜!!」と叫ぶのがお決まりの儀式。スタッフの手拍子に合わせて「ええじゃないかええじゃないか〜♪」と歌い出す演出も、気分を盛り上げます。そして、高さ約76mから89度の角度で落下し、ループやひねりのあるコースを猛スピードで駆け抜けます。

車両

座席が回転する機構を持つため、車両は通常のコースターよりも大きく、長さ16m、幅6mにもなります。また、レールから座席が大きくはみ出しているため、乗客は開放感を味わうことができます。

安全装置も厳重で、上半身を支える観音開き式のハーネスは、肩にしっかりと当たるように設計されています。下半身は膝から下がぶら下がった状態になるため、足が勢いよく振られます。開業当初は座席に足をぶつけることが多かったため、ふくらはぎの部分にクッションが追加されました。

コース概要

巻き上げ

スタート直後から後ろ向きになり、プラットホームを出ると180度ターンして巻き上げに入ります。このターン部分で座席が後ろに倒れ、頭が下の状態になります。巻き上げ手前で座席は仰向けの状態に戻り、そのまま地上76mまで上昇します。

ファーストドロップ

頂上に到着すると一旦バウンドし、直後に座席が前方に倒れ、真下を向いた状態で一気に落下します。曲線部分に差し掛かる直前で座席が前方に回転、後ろ向きで最高速度126km/hに到達し、その勢いのままループに突入します。

インサイドレイブンターン

ループ状のレールの内側を、座席がレールに背を向けた状態で頭から上昇していきます。ループの頂上付近で座席が後方に回転した後、前向きで傾斜を落下していきます。

フルツイスティング&フルフロントフリップ

レールが360度ひねられたコースを、座席が前方に360度回転しながら走行します。座席は逆さまにならず、前向き→後ろ向き→前向きという乗車感覚になります。

バンク大カーブ

座席がレールと向かい合った状態で足から突入します。レールのバンク角が90度以上あるので少し下を向いて走行する形になり、空を飛んでいる感覚を味わえます。カーブの終盤は駅舎ギリギリを走行します。

ハーフツイスティング&ハーフバックフリップ

レールが180度ひねられたコースを、座席が後方に180度回転しながら走行します。通過後は必然的に後ろ向きに走行します。

アウトサイドレイブンターン

後ろ向きで突入し、頂上で座席が前方に倒れ、レールの外側を座席とレールが向かい合った状態で走行します。

ブレーキゾーン

2回目のハーフツイスティングを通過すると、突然座席が前方に倒れ、元に戻るという動きをして徐行しながらプラットホームへ入ります。

モデル

「ええじゃないか」のモデルとなったのは、アメリカの遊園地「シックス・フラッグス・マジック・マウンテン」にある「X（エックス）」です。世界初の座席が縦回転する四次元コースターとして、2002年にデビューしています。

まとめ

富士急ハイランドの「ええじゃないか」は、予測不能な動きとスリルが味わえる、まさに絶叫マシンです。ギネスにも認定されたその回転数と、4次元ならではの体験は、一度味わうと忘れられないでしょう。絶叫好きならずとも、ぜひ挑戦してみてください。

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