ええにょぼ

連続テレビ小説『ええにょぼ』

『ええにょぼ』は、1993年の4月から10月まで放送されたNHKの連続テレビ小説で、49作目にあたります。この作品は、京都府の丹後地方を主な舞台とし、特に伊根町の独特な「舟屋」がリーダーシップを持つ場面が印象的です。丹後弁で「美人」を意味するタイトルには、その地域の文化が色濃く反映されています。

概要と視聴率

本作は、視聴者の心を捉える魅力的な内容で、関東地区での平均視聴率は35.2%を記録し、最高視聴率は44.5%に達しました。この高い視聴率は、視聴者の間での人気の高さを示しており、物語の中に織り込まれる人間関係や感情が共感を呼ぶ要因となったのでしょう。

放送後、2003年にはNHKアーカイブスで第144回が再放送され、さらに2004年から2005年にかけてBS2でアンコール放送が行われました。しかし、完全版や総集編のDVDは未発売のままです。放送ライブラリーで第1回が公開されているため、興味のある方はそちらで視聴することができます。

あらすじ

物語の中心人物は、宇佐美悠希（演：戸田菜穂）です。神戸の医大を卒業した悠希は、研修医として伊根町に近い舞鶴市の舞鶴中央病院に配属されます。結婚したばかりの彼女は、夫の宇佐美愼（演：榊原利彦）と離れた生活を強いられる単身赴任の状態となり、これによりさまざまな困難に直面します。

悠希は、配属された先の内科部長・高柳（演：柴田恭兵）から医療について学びますが、遠距離恋愛がもたらすすれ違いや家庭内の問題にどう向き合っていくのかが物語の鍵となるでしょう。特に嫁姑問題や離婚の危機に直面する中で、彼女の成長が描かれ、医師としてのスキルを磨いていく過程が見どころです。

キャスト

キャストは多彩で、朝倉家や宇佐美家のメンバーがそれぞれ個性的に描かれています。悠希の家族には母の春江（演：香山美子）、父の源太郎（演：板東英二）、兄や祖母が登場し、彼らとの関係性が物語をさらに深めています。また、上司である高柳や病院の看護師たちも、悠希の成長に欠かせない存在となります。

重要なサブキャラクターとして、元々悠希の患者だった西部奏子（演：濱田万葉）が登場し、彼女との関わりが悠希自身の成長に寄与していく様子が描かれます。

スタッフと音楽

脚本は東多江子が手がけ、音楽は日向敏文が担当しています。また、主題歌「幸せになるために」は中山美穂が歌い、放送に花を添えました。物語を語る語り手として室井滋が起用され、さらに副音声解説も行われています。

このように『ええにょぼ』は、医療の現場を舞台にした深い人間ドラマであり、視聴者に強い印象を残す作品となりました。

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