えちごトキめき鉄道ET122形気動車

えちごトキめき鉄道ET122形気動車について

えちごトキめき鉄道ET122形気動車は、えちごトキめき鉄道が運行する新しいタイプの気動車です。この車両は、一般車両とイベント兼用車両の基本番台と、リゾート車両である1000番台から構成されています。特に基本番台について詳述します。

概要

この車両は、2015年の北陸新幹線の開業に伴い、新潟県内の在来線がえちごトキめき鉄道に移管され、その際に日本海ひすいライン向けとして新規に製造されました。・当系列車は、新しくなった日本海ひすいラインの運行を担うため、JR西日本のキハ122形をベースにした設計となっています。

導入の背景

日本海ひすいラインには、電化されている区間が多いものの、特に糸魚川方面はデッドセクションが存在します。そのため、えちごトキめき鉄道では直流と交流の電化方式が異なる点や、運行コストを考慮し、気動車による運転方式を採用しました。これにより、車両の導入が決まり、8両の気動車が新たに製造されました。制作は新潟トランシスが担当し、導入後も運営はJR西日本との連携のもとで進められています。

車両の設計

ET122形の車両設計は、すべてキハ122形と同様の両運転台車であり、片側運転台車はありません。基本設計は共通ですが、姫路鉄道部の要望を踏まえてマイナーチェンジが行われ、内外装にもこだわりが見られます。特に外装のデザインは、新潟の特産物や地域の特徴を反映したものとなっています。イベント兼用車両については、地域大学との連携で学生がデザインを担当するなど、地域活性化との関連も見られます。

車両の構造

ほとんどの部分がステンレス鋼製で作られ、耐久性やメンテナンスの面で利点があります。客用扉は実用的なデザインが取り入れられており、外装デザインも地域の魅力を引き立てるものとなっています。特に、日常路線運行だけでなくイベント時にも利用できるよう準備された構造です。

内装と設備

車両内は、一般車両が転換クロスシートを採用している一方、イベント専用車両では対面式ボックスシートを設けており、イベントに合わせた柔軟な対応が可能です。乗務員室には最新の運転支援システムが搭載されており、効率的な運行を実現しています。また、利用者に優しい設備が整えられています。

運用状況

現在、ET122形は日常的に日本海ひすいラインとあいの風とやま鉄道線で運用されており、通常の普通列車としての利用だけではなく、臨時列車として特別なイベントにも対応しています。特に観光需要が高い時期には、リゾート列車としての運行も行われており、地域の観光資源の一環として重要な役割を果たしています。

1000番台の特筆すべき点

1000番台は、リゾート列車「えちごトキめきリゾート雪月花」のために設計され、外観や内装が大きく異なる凝った造りになっています。これにより、観光客に特別な体験を提供することができ、実際に国際的なデザイン賞を受賞するなど評価されています。

このように、えちごトキめき鉄道ET122形気動車は地域に根ざした技術とデザインが融合した車両であり、今後の運行と発展が期待されています。

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