えの素

榎本俊二『えの素』の世界

『えの素』（えのもと）は、漫画家・榎本俊二によるギャグ[[漫画]]作品です。1997年から2003年まで講談社の漫画雑誌「モーニング」にて連載され、単行本は全9巻が刊行されました。作者の体調不良による長期休載を挟みながらも、その独特な世界観で多くの読者を魅了し続けました。

作品概要

本作は、一連性の本編の他、「1話完結型」、「2 - 3話完結型」、「台詞なしの1話完結型」といった様々な形式の物語で構成されています。特に台詞なしの作品は、チャップリンのようなサイレント[[映画]]を彷彿とさせますが、内容はエログロが主体であり、愛をテーマにしたものも存在します。

作風としては、下ネタ、変態、女性蔑視、性行為、性器露出、殺人、暴力、流血、スカトロジーなど、過激な描写が非常に多いことが特徴です。しかし、その破天荒なギャグは同業者からも支持を集め、連載終了後には、榎本本人以外の作家が本作を題材に描いたトリビュート作品集「えの素トリビュート」が出版されるほどでした。

登場人物

主要な登場人物としては、以下のキャラクターが挙げられます。

前田郷介: 本編の主人公。42歳。バカでデブでスケベで見栄っ張りで大食らいと、欠点だらけの中年男ですが、どこか憎めない存在です。
前田みちろう: 郷介の息子。悪戯好きでスケベな問題児ですが、頭の回転が早く、要領も良い一面も持ち合わせています。
田村政和: 郷介の同僚。童顔小柄な中年男性ですが、エログロと変態を体現したような人物です。
葛原緑: TSURA社清掃課員のOL。美人で仕事もできますが、無口で傲慢なサディストという一面を持っています。
二比ススム: TSURA社清掃課員。当初は普通の青年でしたが、郷介や田村に影響され、次第に本性を露わにしていきます。
打戻タミ: 二比の婚約者で、老婆でありながらも、卓越した性技を持つ女性です。

その他にも、郷介の父である「じいちゃん」や母の「ばあちゃん」、TSURA社の社長である森さとる/さとみなど、個性的なキャラクターが多数登場します。

アニメ化

2020年4月には、漫画家兼アニメ監督のまがりひろあきを発起人として、アニメ化を目指したクラウドファンディングが実施されました。目標額を大幅に上回る資金が集まり、2022年10月にはアニメの冒頭部分がYouTubeで公開されています。

『えの素』の魅力

『えの素』の魅力は、何と言ってもその破天荒なギャグと、常識を覆すような過激な描写にあります。下品なネタも多いですが、その中には人間 psychologyを突いた深い洞察も含まれており、多くの読者の心を掴んで離しません。また、個性的なキャラクターたちが織りなす人間ドラマも、本作の大きな魅力の一つと言えるでしょう。

風変わりな職業

独特な世界観を持つ本作では、「○○屋」と呼ばれる風変わりな職業が数多く登場します。これらの職業は、店舗を構えている形態と、「○○屋ー!」と叫ぶと出張してくる形態の2種類が存在します。料金は大半が格安で、作中の人物たちから「安しー!（やしー!）」と喜ばれています。

独特な表現方法

本作には、「ロッパー」（嘔吐する際の擬音）、「ボッパー」（脱糞する際の擬音）といった独特な表現方法が用いられています。また、登場人物たちがアルファベットに似たポーズをとり、台詞や感情を英単語やローマ字で体現する「人文字」も、本作の特徴的な表現方法の一つです。

まとめ

『えの素』は、過激な描写と破天荒なギャグが満載の、唯一無二のギャグ[[漫画]]作品です。その独特な世界観と個性的なキャラクターたちは、多くの読者を魅了し続けています。笑いを求める方、刺激的な作品を読みたい方は、ぜひ『えの素』の世界に足を踏み入れてみてください。

もう一度検索