榎本俊二

榎本俊二：シュールな笑いと独自の作風で魅せる漫画家

榎本俊二（えのもと しゅんじ）は、1968年12月10日生まれの日本の漫画家です。神奈川県藤沢市で生まれ育ち、現在は広島県三次市に在住しています。妻は同じく漫画家の耕野裕子。

漫画家としての歩み

日本映画学校（現・日本映画大学）在学中に「ビッグコミックスピリッツ」の第3回相原賞で特別賞を受賞。その後、「月刊アフタヌーン」四季賞で佳作に入賞し、応募作が「週刊モーニング」に掲載され、漫画家としてデビューしました。漫画家を目指したきっかけは、自身の協調性のなさに気づいたことだそうです。

代表作には、『GOLDEN LUCKY』や『えの素』などがあります。

三次市への移住

長年患っていた扁桃腺を切除し完治。2010年に東京から三次市へ移住しました。移住の理由は、妻の実家があること、妻が一人っ子であること、そして子供を育てる上で自然豊かな環境が良いと考えたからです。

クラウドファンディングでのアニメ化

2022年には、クラウドファンディングによって『えの素』のアニメ化が実現しました。監督はまがりひろあきが務め、支援者にはDVD形式でショートアニメーションが送られました。また、同封のブックレットに描き下ろされた漫画は、『新しいえの素』として「コミックDAYS」上で公開されています。

現在の活動

近年は、「月刊アフタヌーン」で『アンダー3』、「コミックDAYS」で『ザ・キンクス』、ミシマ社「ちゃぶ台」で『ギャグ漫画家山陰移住ストーリー』、マガジンハウス「BRUTUS」で『ムアンガ』を連載するなど、精力的に活動しています。

作品の特徴

榎本俊二の作品は、シュールなギャグが特徴です。エロ、下品、残酷といった要素を織り交ぜた不条理かつスピード感溢れるギャグは、一部のファンから絶大な支持を得ています。精神科医の斎藤環は、「最盛期の赤塚不二夫よりも空虚であり、エログロの抽象化という点においては、山上たつひこをも凌駕する」と評しています。

一方で、『榎本俊二のカリスマ育児』などのエッセイ漫画は、独特のとぼけた味わいの中に、ほのぼのとした雰囲気を感じさせます。

また、典型的なギャグ漫画の絵柄でありながら、『えの素』の葛原緑や『アンダー3』のマリヨなど、サディスト的な独特の美女を描くことにも定評があります。沙村広明、奈須きのこ、藤本タツキなど、癖の強い作風の同業者にもファンが多いです。

多岐にわたる活動

単行本の執筆に留まらず、アンソロジーへの参加、読切作品の発表、イラストの提供、対談など、多岐にわたる分野で活動しています。原画展も開催されており、彼の作品世界をより深く体験することができます。

テレビやラジオなどのメディアにも出演し、その独特なキャラクターで多くの人々を魅了しています。

榎本俊二は、シュールなギャグと独自の作風で、常に新しい笑いを追求し続ける、目が離せない漫画家です。

代表作

• - GOLDEN LUCKY
• - えの素
• - 斬り介とジョニー四百九十九人斬り
• - 榎本俊二のカリスマ育児
• - ザ・キンクス

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