おいしい季節/決定的三分間

栗山千明の4枚目のシングル「おいしい季節／決定的三分間」は、2011年3月2日にDefSTAR RECORDSからリリースされました。このシングルは、彼女にとって初の両A面シングルであり、前作から約2ヶ月ぶりのリリースとなりました。

特筆すべきは、表題曲2曲ともに、東京事変のボーカリストである椎名林檎が作詞・作曲・プロデュースを手掛けている点です。演奏も東京事変のメンバーによって行われ、栗山千明のロック三部作を締めくくる作品として位置づけられました。

ジャケットは2種類用意され、それぞれに収録曲の順番が異なっている点が特徴です。初回限定仕様には、栗山千明のトレーディングカードが2種類のうち1枚がランダムで封入されており、ジャケットの種類ごとに2種ずつ存在するため、合計4種類のトレーディングカードが存在します。また、初回限定仕様は「見開きダブル紙ジャケット仕様」で、2011年3月16日発売のアルバム「CIRCUS」との「W購入者特典応募券」も封入されていました。

発売を記念して、2011年3月5日にタワーレコード新宿店、3月19日にはタワーレコード渋谷店でイベントが開催されました。さらに、「ひな祭りロックナイト」と題したイベントも開催され、トークショーやミュージックビデオ、メイキング映像の上映が行われました。また、SCHOOL OF LOCK!のサイトでは「SOL特製待ち受け」が配信されました。

「おいしい季節」は、恋する女の子の繊細な気持ちを歌ったバラードです。椎名林檎自身も、東京事変のラストツアー『Bon Voyage』やアルバム『逆輸入 〜航空局〜』、そしてソロでのライブ『椎名林檎 十五周年 党大会 平成二十五年神山町大会』、『椎名林檎 十五周年 班大会 平成二十五年浜離宮大会』でセルフカバーしており、その人気を証明しています。さらに、ソロ名義でセルフカバーした音源は、明治「meiji THE Chocolate」のCMソングにも起用されました。

一方、「決定的三分間」は、東京事変の楽曲「能動的三分間」と同様のコンセプトで制作されました。楽曲の長さが3分ちょうど、BPMが120という特徴を持ちます。この楽曲は、2月12日にSHIBUYA-AXで行われた「バレンタイン・スペシャルライブ」で初披露され、拡声器を使ったパフォーマンスが話題を呼びました。ミュージックビデオでも拡声器を使用するシーンが描かれています。椎名林檎自身も、アルバム『逆輸入〜港湾局〜』やライブ『林檎博'14 -年女の逆襲-』でこの曲をセルフカバーしています。

また、今作には杏里の「CAT'S EYE」のカバーも収録されています。

収録曲は以下の通りです。

1. おいしい季節
2. 決定的三分間
3. CAT'S EYE
4. おいしい季節 (Instrumental)
5. 決定的三分間 (Instrumental)

「おいしい季節／決定的三分間」は、栗山千明の音楽的な才能と、椎名林檎の独創的な音楽性が融合した、聴き応えのあるシングルです。

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