おうちでごはん

おうちでごはん

『おうちでごはん』は、スズキユカによる日本の漫画作品です。竹書房の『まんがライフMOMO』で連載開始後、『まんがくらぶ』へと掲載誌を移し、多くの読者に愛されました。4コマ漫画雑誌に掲載されていましたが、ストーリー形式で展開されるのが特徴です。2009年にはドラマCD化もされています。

ストーリー

本作は、料理が大好きで、食べることはもっと大好きな大学生「カモ」こと鴨川耕太が主人公。アパート「フラッツなのはな」で一人暮らしをしながら、様々な料理を作り、周りの人々との交流を深めていく様子が描かれています。

一般的な料理漫画は、高級食材や特別な調理法にスポットを当てることが多いですが、『おうちでごはん』は、タイトル通り、私たちが普段家庭で作るような日常的な料理が中心です。カモが作る料理は、決して豪華ではありませんが、愛情がこもっており、見ているだけで心が温まります。

登場人物

鴨川耕太（かもがわ こうた）

本作の主人公で、通称「カモ」。一人暮らしの大学生で、人文科学系の学部に所属していると思われます。15歳の時に母親を亡くし、それ以来料理をするようになりました。食べる事が何よりも大好きで、美味しいものを食べるために自ら料理を作ります。友人からは「食いしんぼ魔人」と呼ばれるほど。ただし、ケーキのスポンジは苦手です。父親は海外赴任中で、義母や妹とは良好な関係を築いていますが、父親に対しては複雑な感情を抱いているようです。

米田浩樹（よねだ ひろき）

カモの大学の友人で、同じアパートの住人。カモの部屋によく遊びに来て、一緒に食事をしています。明るくお調子者な性格で、自炊はあまりしませんが、カレーだけは自分で作ります。好き嫌いが多いため、「偏食米田」と呼ばれることも。実家は九州でコンビニエンスストアを経営しており、妹がいます。サックス演奏が趣味で、音楽サークルに所属する音楽好きでもあります。

瓜沢芯（うりさわ しん）

カモと同じアパートの住人で、隣の部屋に住んでいます。理知的なサラリーマンですが、実は熱狂的な亀マニア。食に対する造詣が深く、豆腐好きを自称しています。双子の姉がいます。お酒を飲むと素直になる一面があります。

伊世夏実（いよ なつみ）

カモと同じアパートの2階に住む、姐御肌の美人。映画雑誌の編集者として働いています。「料理はできない」と公言しており、キッチンには調理道具以外のものが収納されています。美味しいものには強いこだわりを持っており、そのこだわりが強すぎるあまり、米田に「結婚できない」と言われてしまうことも。お酒を飲むと人格が変わることがあります。

遠藤優吾（えんどう ゆうご）

米田の隣の部屋に住むアパートの住人。若く見えますが、実は30代。大の甘党で、お菓子作りが得意です。女性との交流が得意で、常に恋人がいます。お酒には全く酔いません。

鴨川鈴菜（かもがわ すずな）

カモの義理の妹で、日仏ハーフ。カモの義母の連れ子で、血の繋がりはありません。義父の海外転勤を嫌がり、海外から日本へやってきました。カモの作るご飯が大好きで、再び日本へ。

その他

上記以外にも、カモの義母や父、鈴菜の友達である新崎珠菜とその兄ユタカ、「フラッツなのはな」の隣に住む柏木さん一家、カモの大学の同級生であるはしばみさんと宮前椒子、夏実の会社の後輩小倉、気楽亭のマスター、瓜沢の姉棗など、個性豊かなキャラクターが登場し、物語を彩ります。

書籍情報

スズキユカ『おうちでごはん』 竹書房〈BAMBOO COMICS〉、全12巻

ドラマCD

『おうちでごはん-Voice of Mealtime-』 〈Luv Records〉

備考

『おうちでごはん』は、美味しそうな料理の描写はもちろんのこと、登場人物たちの温かい交流が魅力的な作品です。読んでいると、心がほっこりとして、温かい気持ちになれます。ぜひ一度、手に取って読んでみてください。

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